有機野菜を支える産直システムの未来を探る公開確認会
11月12日(水)、群馬県前橋市で「公開確認会」が開催されます。このイベントは、生活協同組合パルシステム群馬が主催し、有機野菜を生産する株式会社プレマとの産直提携に基づいて行われます。参加者は、実際に産地を訪れて栽培環境や生産システムを確認することで、品質と安全性が保証されていることを実感できる貴重な機会です。
産直システムの意義と歴史
パルシステムは1999年から、生産者と消費者の間で直接的な関係を築く独自の「二者認証」制度を導入しています。この制度では、米や青果、畜産品、水産品など、様々な農畜水産物の生産状況を利用者が確認できるようにしています。これまでに162回以上の公開確認会を実施し、産地との結びつきを強めてきました。
今回の公開確認会を開催する株式会社プレマは、特に有機小松菜の生産で知られる企業です。群馬県の赤城山麓南面で、有機農業がまだ珍しかった30年以上前から、持続可能な農法を用いて小松菜を栽培してきました。2001年の有機JAS制度の開始以来、認証を取得し、四季を通じて高品質な有機小松菜を消費者に届けています。
公開確認会の内容
公開確認会では、参加者が直接出荷や圃場管理のプロセス、安全性に関する配慮を確認することができます。具体的には、事前に実施された監査人による報告を聞いたり、産地プレゼンテーションを受けたりします。さらに、圃場や集出荷施設を見学し、昼食を共にしながら生産者との交流も予定されています。
このイベントには、パルシステム群馬の利用者約60人が参加します。参加者は、事前に「基礎学習会」や「事前学習会」を通じて、産直の意義や食の安全性について理解を深めることが求められます。この学びを生かして、各地の生産者と共に、実際に監査項目に沿った確認を行い、食の安全性や生産者の思いを感じ取ります。
スタッフや利用者の想い
イベントの実施にあたって、株式会社プレマの代表取締役、飯野晃子さんは「私たちの訴えかったのは、自分たちが作った野菜の安全性を利用者に体感してもらいたいということです」と述べています。品質の高い野菜を届ける使命感と、利用者との信頼関係を築く大切さについて語ってくれました。また、聞く耳を持ってくれる消費者の存在が生産者の励みになるとも強調しています。
持続可能な食の未来
パルシステム群馬は引き続き、利用者とともに日本の食を支える産地への理解を促進し、持続可能な生産と消費の実現を目指します。2025年は国際協同組合年でもあり、さらなる連携をしながら、地域の食文化を次世代へ引き継いでいくことが求められています。
この公開確認会は、ただのイベントではなく、私たちの食の未来を考える重要な一歩です。興味のある方はぜひ、参加してみてはいかがでしょうか。