留学祭2025が切り開く新しい留学の可能性
日本の留学事情は近年大きく変化しています。2023年度には86,000人を超える日本人留学生が世界各国で学ぶ中、留学のハードルを下げるための新しい試みが求められています。そんな中で注目を集めたのが「留学祭2025」です。
留学への関心と課題
文部科学省によると、近年の日本人留学者数は前年比で53.3%増と急成長しています。しかし、円安やビザ規制の厳格化、情報不足といった課題も山積しています。留学2.0の時代があったものの、依然としてエージェントとのトラブルや情報の不均衡が問題視されています。そこで登場したのが、現役留学生が主体となる「留学3.0」の概念です。
留学祭2025の概要と特色
2025年8月9日と10日の2日間、日本の麻布台ヒルズ森JPタワーで初めて開催された「留学祭2025」は、現役留学生が中心となり、参加者に対してリアルな声を届けるイベントです。運営には80名以上の現役留学生が関与し、多くの公的機関や企業の協力により実現しました。今回のイベントには442名の申込者のうち約370名が参加し、満足度は平均8.8を記録しました。
とりわけ注目されたのは、リアルな留学経験談や奨学金の情報提供を通じて、参加者が抱える「孤独感」や「情報格差」、「資金不足」といった課題に対するアプローチです。特に留学を希望する高校生やその保護者からの反響が大きく、実際の声はイベントの成功を物語っています。
多彩なプログラムで情報をフル活用
留学祭では、著名な講演者やトークセッション、現役留学生と直接交流できる機会が設定されました。講演者には『ビリギャル』の小林さやか氏やインフルエンサーが登壇し、より具体的な留学に関する情報を提供しました。また、参加者が自身の留学への想いを語り合うコンペティションが開かれ、賞金および留学プログラムが用意されるなど、学びの機会が広がっています。
さらに、オンラインティーチングを通じて、海外大学のリアルな情報を得られる企画も好評を博しました。直接の相談が可能なブースや、各国の留学プログラムを示すマップ作成体験などが組み込まれており、参加者の留学意欲を喚起しました。
「お金」に関する課題も解決の糸口を
留学に際して最大の壁となるのは、やはり経済的な負担です。今回の留学祭では、現役留学生が資金獲得の方法を共有し、実際の奨学金の獲得例も説明されるなど、経済的支援の可能性が広がりました。特に「共感から生まれるお金の循環」という仕組みが浸透しつつあり、参加者は自らの志望を発表し、共感した人々から支援を受けるという新しいモデルが示されました。
結びにかえて——全員が挑戦できる未来を
今回の「留学祭2025」を経て、SmiRingは今後もさらに多くの取り組みを行っていく方針です。現役留学生との1on1セッションを推し進めることで、孤独感や情報格差を解消し、積極的に探求する姿勢を育み、留学を自然な選択肢として位置づけていきます。
この取り組みが実を結べば、留学という新たな挑戦が多くの人々にとって身近なものになることでしょう。私たちSmiRingは、留学を誰もが選べる未来を共に作っていきます。
「共に学ぶことで、得られるものが必ずある」。この理念を胸に、今後も引き続き新しい留学の可能性を探求していきます。