住友林業の新展開
2025-07-03 21:12:24

住友林業、北米での木材ビジネスを拡大し新たな可能性へ

住友林業株式会社は、北米市場での木材ビジネスの新しい展開を発表しました。これは、米国のテキサス州にある子会社、Sumitomo Forestry America, Inc.を通じて行われ、Teal Jones Groupからの持分取得によって成立した木材コンビナート事業の開始を意味します。2023年7月1日の発表以降、住友林業は若い木材事業を基盤に、更なる事業拡大を目指しています。

1. 事業のスタート


住友林業はTeal Jones Louisiana Holdings LLCの100%持分を取得し、その子会社Teal Jones Plain Dealing, LLCを連結子会社化することで、北米に初の木材コンビナート事業を立ち上げることになります。この事業の中心地となるのがルイジアナ州で、住宅向けのディメンション材の製造を予定しています。年間約1,000千m3の原木を必要としており、これにより約14,000戸分の住宅を支えることができる計画となっています。

2. 木材のカスケード利用


この新工場での特徴的な点は、カスケード利用を通じて木材の価値を最大化し、素材を無駄にしない点です。木材業界全体のトレンドを考慮し、原木を効率よく活用することに加え、製造過程で生じるチップや製材残渣はバイオマス発電やバイオリファイナリーに利用される予定です。これにより、製品のサステナビリティを高め、資源の循環利用を推進します。

3. 地域特性による競争力の強化


新工場は、米国南部の在来種、サザンイエローパイン(SYP)を使用し、地元の豊富な森林資源を活用できます。この地域は木材需要が高く、住宅、DIY、産業資材など多岐にわたるニーズを持っています。持続可能な森林経営を通じて、この需要に応える供給網を構築し、安定的な原材料調達を実現することで、外的要因の影響を受けにくい事業基盤を築く予定です。

4. さらなる事業成長の展望


住友林業は、米国での木材コンビナート事業を通じて、分譲住宅事業や不動産開発事業との相乗効果を期待しています。特にテキサス州を中心とした木材需要の増加を見越し、2027年には米国内の工場数を10から15に増やす計画があります。これは、製造業全体の強化や地域内の木材製品供給の効率化に寄与するものです。

5. 未来に向けたビジョン


住友林業の目指す未来には、2030年を視野に入れた「Mission TREEING 2030」があります。これは、木材の使用促進によって森林のCO2吸収量を増加させ、持続可能な社会の実現に向かうビジョンです。脱炭素に向けた取り組みが進む中で、木材を軸にしたさまざまな事業展開は、今後の地球環境にも大きな貢献が期待されています。

住友林業は、このように積極的な市場拡大を続け、北米での木材ビジネスの発展に貢献しています。この新しい挑戦が、木材業界における価値の創造と持続可能な未来の構築にどのように寄与するか、注目されます。


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