東京都における路線バスの完全キャッシュレス化の実現に向けた取り組み
京王電鉄バス株式会社と京王バス株式会社は、国土交通省が推進する完全キャッシュレスバスの導入に向けて、2025年度から正式な取り組みを開始することを発表しました。
1. 完全キャッシュレス化の目的
現在、バス業界は運転者不足に直面しており、効率的な運行が求められています。完全キャッシュレス化は、運転者の現金取扱いの負担を軽減し、業務の効率化につながると期待されています。加えて、バスの運行がスムーズになることで、乗降時間が短縮し、定時運行の信頼性が向上します。さらに、デジタル決済の利便性が導入されることで、利用者にとっても便利さが増すことでしょう。最終的には、経営コストの削減にもつながり、持続可能な公共交通システムの維持に寄与することが期待されます。
2. 取り組み内容
2.1 完全キャッシュレス化の流れ
専門の運賃支払い方法を導入することが計画されており、交通系ICカードやクレジットカードによる決済が可能になります。具体的には、定期券や一日乗車券、企画乗車券などのデジタルチケットも利用できるようになる予定です。また、現金取扱いは一切行わない方針です。
2.2 支払い方法の選択肢
- - 交通系ICカード
- - クレジットカードによるタッチ決済
- - 定期券
交通系ICカードは、鉄道駅やコンビニエンスストアでの事前チャージが必要です。自動的にチャージが行われるオートチャージサービスも利用できますので、利便性が大いに向上するでしょう。対応する決済ブランドには、Visa、Mastercard、JCB、American Expressなどがあります。
3. 過去の取り組み
京王電鉄バスグループは、2024年度から国土交通省の実証運行に参加し、実際にバスの完全キャッシュレス化を試験的に導入してきました。2024年10月と12月にはさまざまな路線で実証運行が行われる予定です。過去には、2008年度から交通系ICカードを導入し、全国相互利用サービスや金額式IC定期券「モットクパス」なども提供してきました。
4. 今後の展望
2025年3月には調布営業所管内でクレジットカードによるタッチ決済機器が導入される計画で、これによりキャッシュレス化がさらに促進される見込みです。これらの取り組みにより、京王電鉄バスは持続可能で利便性の高い公共交通機関として、利用者により良いサービスを提供できるよう努力を続けていきます。
詳細に関しては、京王電鉄バスの公式ウェブサイトをご確認ください。
【お問い合わせ】
京王電鉄バス株式会社運輸営業部 営業企画担当
TEL: 042-352-3723