ワクチン接種と発熱
2025-08-20 14:46:14

乳幼児ワクチン接種後の発熱リサーチ:育児記録アプリの解析から判明したこと

乳幼児ワクチン接種後の発熱リサーチ



乳幼児が接種するワクチンは多岐に渡りますが、その結果として発熱などの体調変化を心配する保護者は少なくありません。特に、ワクチン接種後に発熱する可能性があることから、必要なワクチン接種を躊躇してしまう方もいらっしゃいます。最新の研究により、育児記録アプリ「パパっと育児@赤ちゃん手帳」に寄せられたデータを基に、ワクチン接種後の発熱について詳細な傾向が明らかになりました。

研究の背景とアプローチ



この研究は、株式会社ファーストアセントと慶應義塾大学医学部小児科学教室の古市宗弘助教らによって実施されました。2014年4月から2023年11月までに収集された2,563人のデータを用いて、ワクチン接種後の体調変化を解析。特に注目されたのは、最も多くの接種が行われる生後3〜4か月の乳児と、ワクチンの種類に関係させた発熱の頻度です。

ワクチン接種の発熱頻度



結果として、発熱が38度以上に達する乳幼児は、ワクチン接種日の翌日に最も多く、接種後2日目には多くが解熱することが確認されました。特に、生後3か月と4か月の乳児は、接種後の発熱頻度が高いことが分かりました。これは、免疫システムが成熟してないことが影響していると考えられています。また、男児においてやや発熱しやすい傾向がありましたが、その差はわずかでした。

また、特に肺炎球菌ワクチンと四種混合ワクチンを同時に接種した場合、発熱する割合が約16.8%と、他の組み合わせに比べて高いことが示されました。これらの結果は、ワクチン接種における不安を和らげるための重要なデータとなります。

なぜ発熱は起こるのか?



ワクチン接種後に発熱する理由は、免疫システムが活性化され新しい抗体が形成される過程で見られる正常な生理的反応です。そのため、発熱を理由にワクチン接種をためらう必要は全くありません。むしろ、適切なスケジュールでワクチン接種を行うことで、様々な疾患を予防することが可能です。

結論



今回の研究成果は、ワクチン接種に対する理解を深め、保護者が必要以上に心配しないよう促す意義があります。接種後の発熱傾向を理解し、適切なケアを行うことで、安心して育児に臨むことができるでしょう。今後も、育児と医療の質を向上させるためのデータベースの活動が期待されます。研究は2025年に国際学術雑誌「Vaccine」に掲載され、今後のワクチン接種や育児の参考として広く利用されることが望まれています。


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