韓国の美術ブランド『WARMGREY TAIL』の魅力を発掘
8月13日(水)から19日(火)まで、東京・伊勢丹新宿店で韓国のアートブランド『WARMGREY TAIL(ウォームグレイテール)』のポップアップストアが開催されます。このイベントに先駆け、私たちはソウルにある同ブランドのアトリエを訪れ、クリエイターであるキム・ハンゴルさんとアートディレクターのイ・ヒョナさん夫妻にお話を伺いました。彼らが手掛けるプロダクトが、どのようにしてただの製品ではなく、まるでアートのように愛されるものとなっているのか、その背景や哲学を深く掘り下げました。
ブランド名の由来
まず、ブランド名に込められた意味を尋ねたところ、キムさんは「WARMGREY TAIL」という名前は、彼らが20年間共に過ごしてきた2匹の猫のしっぽに由来していると教えてくれました。グレーのしっぽを持つ彼らの猫たちが、インスピレーションの源となったのです。
「線のない絵」の哲学
さらに、彼らの持つ「線のない絵」という独自の哲学についても話を聞きました。キムさんは、作品の質感を描き込むのではなく、シンプルで素材に依存しないデザインを選ぶことで、布、陶器、紙など様々な素材に展開できる作品作りを目指しています。これにより、さまざまなアイテムに展開することができるのです。
クリエイティブな役割分担
夫婦でのものづくりに関しては、明確な役割分担はないとのこと。キムさんが主にイラストを担当し、イ・ヒョナさんは広告やマーケティングを担当していますが、日々の業務を話し合いながら進めているそうです。仕事の話は就寝前や仕事帰りにも続き、一緒にいることで生まれるシナジーがあるとのことです。
日本市場への注目
興味深いことに、このブランドは日本市場での注目に対して驚きを隠せないようでした。広告やマーケティングを行わず、2024年から突然、日本からの注文が急増したことに対し、ただただ感謝していると語っています。
ポップアップの意図と魅力
特に、今回のポップアップストアは「小さな展示会」と位置づけています。全商品はキムさんのイラストから生まれており、タオルなど幅広いアイテムを通じて、彼の作品を身近に感じるビジュアルを提案しています。狭いスペースですが、まるで小さな美術展を楽しむように、ぜひ訪れてみてほしいとメッセージがありました。
自然と動物をテーマに
彼らの作品は大自然や動物をテーマにしていますが、都市に暮らしながら、自然への畏敬の念を込めた作品を通じて心地よさを伝えたいと話しています。特に、韓国のスターバックスで人気を集めた「ハギーベア」が1日で完売したエピソードからは、今後もっと挑戦できるという確信を得たことを語ります。
MoMA Design Storeとの関係
また、MoMA Design Storeでの取り扱い決定に至った経緯も伺いました。偶然にも担当者が韓国を訪れ、彼らの商品に出会ったことがきっかけだったと言います。取り扱いが決まった時の祝福のメッセージは、彼らにとって現状を大きく変える力となったようです。
サステナビリティへの配慮
製品の素材選びにおいてサステナビリティも重視しています。リサイクルが容易な単一素材を選び、できるだけ環境に優しい素材を使うことを目指しています。しかし、最前線で選べる素材が限られていることも現実であるため、長く使用できる製品作りに注力して呼びかけています。
未来へのメッセージ
今後は日本市場での新しい挑戦やコラボレーションを検討しているとのこと。日本のお客様との出会いを大切にし、「WARMGREY TAILでこんな商品を作ってほしい」というリクエストをぜひInstagramを通じて伝えてほしいと呼びかけています。彼らのアートが多くの方に届くことを願います。
まとめ
今回のインタビューを通じて、WARMGREY TAILの作品にはただの製品以上の温かみや思いが込められていることが感じられました。伊勢丹新宿店のポップアップストアは、彼らの世界をいち早く体感できるチャンスです。魅力を直接感じられる貴重な機会をお見逃しなく!
【ポップアップストア概要】
- - 会場: 伊勢丹新宿店 本館2階 イーストパーク/プロモーション
- - 住所: 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-14-1
- - 会期: 2025年8月13日(水)~8月19日(火)
この機会にぜひ『WARMGREY TAIL』の魅力を体感してみてください。