特定保健指導の成果分析:初回面接の重要性が明らかに
株式会社インサイツでは、特定保健指導に関する成果評価分析を行い、初回面接時の状況がその後の成果に大きく影響することを明らかにしました。具体的には、特定健診からの腹囲や体重の変化についての主要達成目標と、初回面接以降の介入による成果評価との間にギャップが存在することが判明しました。
成果の見える化と分析の過程
今回の分析は、令和6年度に開始された第4期特定保健指導に基づいて行われました。主な成果としては、特定健診時に設定された腹囲の減少(2cm、体重の減少(2kg)と、初回面接以降の成果評価が必ずしも一致しないことが確認されました。この結果は、健康指導の実施において、初回面接までの経過日数が実際の成果に影響を与える一因であることを示しています。
実際のデータ分析では、初回面接実施までの平均日数が202日となり、特定健診の数値から変動している場合が多いことも確認されました。特に、特定健診後に体重が平均して0.4kg増加していることも興味深いポイントです。
初回面接の影響とその評価
初回面接の時点で体重や腹囲が増加し始めている参加者は、主要達成目標の実現が難しくなる傾向が見られました。一方で、初回面接後には多くの場合、体重が減少したり、腹囲が減少したりする改善が確認されています。このことは、介入が成功した一つの指標となります。
さらに興味深いのは、初回面接時点で既に腹囲や体重が減少している場合です。こちらの方々は主要な達成目標をクリアしやすいものの、介入による追加的な改善には必ずしも繋がらない傾向がありました。これにより初回面接時の身体状況が、実際の成果評価にどれほど影響を与えるかが浮き彫りになってきました。
成果評価の再考
この分析結果から、特定保健指導の成果を評価するためには、主要達成目標と介入成果を別々に整理し、それぞれを併せて確認する必要があることが明らかになりました。この視点を持つことにより、より正確な成果の評価が可能になります。
株式会社インサイツは、今後も特定保健指導の成果を多面的に可視化するための研究を続け、保険者や関係機関に役立つ知見を提供していく予定です。成果の見える化に向けた努力は、健康増進サービスの向上に不可欠な要素です。
会社の概要
株式会社インサイツは、東京都中央区に本社を置く企業であり、健康保険組合加入者を対象にした健康増進サービスを提供しています。ヘルスケアの分析やコンサルティングを行い、具体的な健康データの提供とともに、ICTを活用したサービスも展開しています。公式ウェブサイトは
こちら です。