武蔵野美術大学×株式会社やまとの共同プロジェクト「KIMONO Project」
2025年12月、東京都小平市にある武蔵野美術大学の市ヶ谷キャンパスで、株式会社やまととの産学連携プロジェクト「KIMONO Project ─ 循環する物語としてのきもの」の成果展示が開催される。この展示は、伝統的なきもの文化を現代のライフスタイルと融合させた新たな価値を示すものだ。
プロジェクトの背景と目的
このプロジェクトは、きものが持つ「物質的な循環」と「物語の継承」に焦点を当て、未来のきものを探る企画。株式会社やまとは、きものと日本文化をアップデートすることをミッションに掲げ、教育機関である武蔵野美術大学と協力し、次世代の感性を生かした新たなデザイン提案に取り組んでいる。学生達は清水恒平教授の指導の下、4つのグループに分かれ、素材研究やデザイン設計、体験設計など、多角的なアプローチでプロトタイプを制作した。
展示内容と見どころ
展示では、学生たちが作成した多様なプロトタイプやリサーチ成果を見ることができる。来場者は、きものを「ファッション」「プロダクト」「体験」といった観点から再発見することができる。以下は展示の見どころだ。
- - 次世代の視点で提案される“未来のきもの”
- - 伝統素材と新技術を融合させたデザイン研究
- - 映像や空間演出による「体験としてのきもの」の表現
- - 文化の継承と循環をテーマにした新たな問いかけ
展示概要
- - 会期:2025年12月19日(金)~12月27日(土)
- - 時間:11:00-19:00(最終日は17:00まで)
- - 場所:武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス 社会連携拠点1/M(イチエム)2F
- - 入場:無料・事前予約不要
イベント情報
展示初日の12月19日には、学生による公開プレゼンテーションが予定されている。続いて、12月27日には着物コーディネート体験も実施される。このイベントでは、来場者が自分の装いに合わせたきものスタイリングを楽しむことができる。
社会的意義
本プロジェクトは、きものを「保守すべき文化」として捉えるのではなく、次世代の視点を持つ学生達が、現在の生活にフィットさせる形で再創造することを目指している。これにより、文化継承と循環型社会の実現に向けた新たなモデルが提示されることになる。
株式会社やまとと武蔵野美術大学
株式会社やまとは1917年に創設され、様々なブランドを展開しながら、きものの可能性を信じて新たな挑戦を続けている。一方、武蔵野美術大学も80年以上にわたり、創造的な美術教育を提供し続けてきた。両者のコラボレーションは、きもの文化が今後も活き続けることを願ったプロジェクトである。詳細は公式ウェブサイトやSNSで確認できる。
この展示は、過去と未来を結びつける貴重な機会となりそうだ。是非、足を運んでみてはいかがだろうか。