刺繍の美術展
2025-11-20 14:44:56

上野の美術館で紡がれる、刺繍の世界を体感しよう

上野の美術館で紡がれる、刺繍の世界を体感しよう



東京都美術館にて、11月18日から「上野アーティストプロジェクト2025刺繍―針がすくいだす世界」が始まりました。この展覧会は、さまざまな制作手法を通して刺繍のユニークな実践を探求する新たな試みです。多彩な表現が織りなすこの展示は、見る者に刺繍の持つ深い意味と多様性を再発見させてくれます。

展覧会の背景


この「上野アーティストプロジェクト」は、東京都美術館の重要な活動の一つであり、様々な作家たちがその技法や視点を発信する場です。今回が9回目となるこのシリーズでは、これまで絵画や書の作家たちが注目されてきましたが、初めて「刺繍」という視点が取り上げられました。本展では、針と糸によって生み出される造形がどのように私たちの日常や文化と結びついているかを考える貴重な機会が提供されています。

見どころ


展示されるのは、伝統的な日本の刺繍技法を受け継ぐ平野利太郎、独自の感覚で糸を重ねる尾上雅野、素材の多様性に富む岡田美佳、自身の内面と向き合う伏木庸平、ベンガル地方の布「カンタ」を研究する望月真理の5名による作品です。これらは、100点以上の新作を含む多様な形状の作品が一堂に会することで、刺繍が持つ無限の可能性を示しています。

刺繍の多様性


刺繍がこれほど広がりを見せる背景には、技術の進化や地域ごとの文化差も影響しています。それぞれの作家の個性が現れる作品は、形や色、技法においてそれぞれ異なります。彼らが使う道具や素材、そしてその背後にあるストーリーには一つとして同じものがありません。訪れた人は、手に取るようにその多様性を感じ取ることでしょう。

刺繍を通じた自己への問いかけ


さらに本展は、単なる視覚的な享受に留まらず、作り手がどのように自らと向き合い、表現を肉付けしているのかにも思いを巡らせます。針を動かす作業は、時に自己表現や安らぎの象徴でもあり、訪れる人々にもその感覚を共有する機会を提供します。

同時開催の特別展示


本展の期間中、「刺繍がうまれるとき―東京都コレクションにみる日本近現代の糸と針と布による造形」も同時開催されています。この展示は、東京都の様々な美術館の収蔵品をもとに、近現代における刺繍の文化的背景を探求します。戦時中の千人針や火消装束の刺子など、歴史的視点からも刺繍を捉えることができ、他では得られない貴重な情報が得られます。

展覧会詳細


  • - 展覧会名: 上野アーティストプロジェクト2025「刺繍―針がすくいだす世界」
  • - 会期: 2025年11月18日 (火)~2026年1月8日 (木)
  • - 会場: 東京都美術館 ギャラリーA・C
  • - 休室日: 2025年12月1日、15日、22日,2026年1月3日、5日
  • - 開室時間: 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
  • - 夜間開室: 金曜日は 9:30~20:00
  • - 観覧料: 一般800円、65歳以上500円、学生・18歳以下無料
  • - 主催: 東京都美術館
  • - ウェブサイト: 東京都美術館

この機会にぜひ東京都美術館を訪れ、刺繍が築くアートの魅力を感じてみてはいかがでしょうか。体感することで、針がすくいあげる世界の深さと広がりを堪能することができるでしょう。


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