インフルエンザのリスク
2025-11-20 08:11:18

インフルエンザのリスクを見極める!健康ビッグデータから得た5つの体質とは

今年の冬、早まるインフルエンザ流行に備えよう



今年の冬、インフルエンザの流行が例年よりも早く広がり、多くの人々がその影響を受けています。厚生労働省によれば、現在の流行株は「A香港型(H3/N2)」で、感染者数の増加が懸念されています。この株は、重症化しやすく、ワクチンの効果も薄いと言われており、医療機関にも大きな負担がかかっています。実際に、インフルエンザや風邪の症状で医療機関を訪れる患者が急増しており、都市部では抗インフルエンザ薬などの供給不足が懸念されています。

このような状況下、弘前大学、京都大学、大正製薬の共同研究チームが行った「岩木健康増進プロジェクト健診(IHPP)」を基にした新たな研究によって、「なぜ人によってインフルエンザにかかりやすさが違うのか」という疑問に対する答えが導き出されました。この研究は2025年8月に国際的な科学論文誌に掲載される予定です。

健康ビッグデータを解析した5つのタイプ



研究チームは約1,000人のデータを基に、インフルエンザにかかりやすい人の特徴を5つのタイプに分類しました。体質や生活習慣に基づいたリスクを明らかにし、今後の感染症対策に役立つ可能性があります。

1. 血糖が高め


血糖値が高い状態が続くことは、免疫細胞の働きを鈍くし、ウイルスに対する抵抗力を低下させる要因とされています。

2. 肺炎の既往あり


過去に肺炎を経験している人は、感染症に対する抵抗力が弱いとされます。

3. 多忙・睡眠不足


忙しい生活は睡眠時間を削り、免疫機能の低下を招くため、感染症にかかりやすくなるというデータが存在します。

4. 栄養不良


栄養バランスが偏り、特に野菜の摂取が少ない人は、免疫力が低下するリスクがあります。

5. アレルギーあり


アレルギー検査値が高いことで、慢性的な炎症や鼻づまりが生じ、ウイルス感染のリスクが高まります。

複合的な要因がリスクを高める



これまでの研究では、単独の要因が選ばれていましたが、この研究では血糖、睡眠、栄養など異なる要因が相互に作用して感染症を引き起こすメカニズムを明らかにしています。特に、複数のリスクを持つ人はインフルエンザにかかるリスクが約3.6倍であることが窺えました。

医師のアドバイスと具体的な予防対策



知識をもとに、内科医の久住英二先生から冬に備えた具体的な予防対策を伺いました。以下に各タイプごとの対策を紹介します。

タイプ別の対策


1. 血糖が高め: 血糖を急に上げない食事を心がけ、食物繊維を多く含む食事を選ぶこと。
2. 肺炎の既往あり: 粘膜を守るために部屋の湿度を保ち、手洗いなどでウイルスを防ぐこと。
3. 多忙・睡眠不足: 質の良い睡眠形成のために、スマホの使用時間を減らし、リラックスする時間を設ける。
4. 栄養不良: バランスのよい食事を取り、特に抗酸化作用の高い食材を意識的に摂取する。
5. アレルギーあり: アレルギー体質の場合は、食事に気をつけ、炎症を抑える栄養素を積極的に取る。

セルフメディケーションのすすめ



感染状況が続く場合、軽い症状であれば医療機関に頼らず、家でのセルフケアも選択肢に入れるべきです。市販の解熱鎮痛薬や抗原検査キットを準備し、早期に対応しましょう。特にインフルエンザが陽性の場合は、早めの抗ウイルス薬の使用が効果的です。

まとめ



一人ひとりが自分の体質や生活習慣を見つめ直し、適切な対策を持つことが、今冬の感染症拡大を防ぐ鍵です。健康管理は自己責任で行う時代が進んでいますので、一人一人が注意深く行動しましょう。


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