社用車のEV化が地域社会を変える:新たな実証実験の開始
富山県南砺市に本社を構えるとなみ衛星通信テレビ株式会社と、JA三井リース及びJA三井リースオートが、商用車の電気自動車(EV)化に向けて共同で実証実験を開始したことをご紹介します。この取り組みは、持続可能な地域社会の実現を目指し、環境負荷を低減することを目指しています。
1. 実証実験の背景と目的
となみ衛星通信テレビは、地域に密着した通信インフラ企業として、日々の事業活動における環境への影響を最小限に抑える努力をしています。本実証実験は、同社のポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)を達成するための一環として実施されます。具体的には、社用車の運行データを分析し、車両運用の効率化、およびハイブリッド車(HV)やEVへのスムーズな移行を図ることが目指されます。
JA三井リースグループは長年にわたり、企業や顧客に対してHVやEVの導入を支援してきました。今回の実験では、となみ衛星通信テレビが抱える環境への課題に応えるための新たな提案を行い、様々な解決策を提供していく予定です。
2. 実証実験の概要
実証実験はJA三井リースグループと富士通によるプロジェクトで、社用車25台にテレマティクス機器を取り付け、約2ヶ月の間に走行データや稼働状況を収集します。収集したデータは、富士通が提供する「Software Defined Vehicle」の機能を用いて分析される予定です。
この分析を通じて、最適なEV車両の種類や台数、充電インフラの必要性、さらには充電のタイミングなど、具体的なシミュレーションを行い、従来のガソリン車とのCO2排出量や経済性の違いを可視化します。
- - 目的: 車両運行データを基にした最適化およびHV/EVへの移行の検討
- - 対象: となみ衛星通信テレビおよびグループ会社の社用車25台
- - 実施期間: 2025年9月から10月(予定)
3. 企業間の役割分担
この実証実験では、各社の役割が明確に定められています。
- - JA三井リースグループ: 実証実験の運営および新たなソリューションの開発
- - 富士通: EVシミュレーション機能の提供とデータ分析
- - となみ衛星通信テレビ: 社用車の管理とデータ分析基づく車両の最適化検討
4. 今後の展望
となみ衛星通信テレビは、実証実験を通じて得られたデータを基に、将来的な社用車のEV導入計画を具体化していく予定です。また、北陸電力とデータを共有し、地域特性を考慮した最適なEV車両と充電ステーションの導入についても協議していく見込みです。
この取り組みにより、企業活動におけるCO2排出量の削減を加速し、環境経営の推進を目指します。今後も地域への持続的な貢献を視野に入れた先進的な取り組みを続けることで、地域社会から信頼される企業としての役割を果たしていきます。
JA三井リースグループは「Real Challenge, Real Change」という経営理念のもと、より良い未来を築くためにサステナビリティ経営を推進しています。この実証実験を通じ、地域のEV普及を促進し、カーボンニュートラル社会に貢献することを目指しています。