ナレルグループとスカイマティクスが業務提携
東京都を拠点とする株式会社ナレルグループのグループ会社、ワールドコーポレーションが株式会社スカイマティクスと業務提携を結びました。この提携の主軸は、ドローン測量サービス「くみき」を通じて、建設現場での生産性向上とDX(デジタルトランスフォーメーション)人材育成です。建設業界における人材不足解消と労働効率の改善が期待されています。
提携の背景
ナレルグループのワールドコーポレーションは、建築・土木・プラント業界に特化した技術者派遣サービスを提供しており、全国で3,500名以上の技術者を有しています。逐次進む建設業界のDX化に伴い、同社はデジタルツールを活用できるDX人材の育成に注力していますが、現場ごとのニーズにより、DX人材の数やツールの活用範囲に課題が残ります。
一方、スカイマティクスはAI技術を取り入れた産業用リモートセンシング技術を展開し、特にドローン測量の「くみき」で知られています。このサービスは国内で多くのプロジェクトに導入され、DX化を進めるための研修「くみきトレ」も提供していますが、さらなるサービス浸透の方法を模索していました。両社の協力は、これらの課題解決を目指す新しいステージへと導くものです。
提携の内容
1. DX人材の育成
ワールドコーポレーションの技術者は「くみきトレ」を通じて、ドローン測量や点群処理に関するスキルを習得します。これにより、現場で即戦力となるDX人材が育成され、デジタルツールの幅も広がります。DX人材の増加は、業界全体のDX化推進や人手不足の緩和にも繋がるでしょう。
2. 導入支援と活用支援
「くみきトレ」を受講したDX人材は、実際の土木現場へ派遣されます。既に「くみき」を使用している顧客には、さらなる活用支援を行い、未導入の顧客への導入支援も行います。これによりスカイマティクスは「くみき」の認知度向上と利用機会の拡大を狙います。
代表者のコメント
ナレルグループの専務取締役、柴田直樹は「スカイマティクスとの提携に非常に喜びを感じており、建設業界におけるDXの進展に寄与できるよう取り組みを続けていく」と述べています。
スカイマティクスの代表取締役社長、渡邉善太郎も「この提携を通じて、両社の技術と人材が結びつき、現場におけるDX化を確実に進めることができる」とコメントしました。
ナレルグループとスカイマティクスについて
ナレルグループは、建設・土木業界向けの技術者派遣を行い、2023年に東京証券取引所に上場しました。特に未経験者を対象とした育成にも力を入れ、建設業界の未来を担う人材育成に取り組んでいます。スカイマティクスは、リモートセンシング技術を用いた製品開発を進め、効率的な調査・測量を目指しています。両社が共に手を携えることで、新しい価値の創出へとつながることが期待されます。