「梅のまち 大河原」を広める旬の完熟梅加工品の魅力を探る
宮城県大河原町を舞台に、地域資源を活かした新しい商品開発が進んでいます。今回は、規格外の完熟梅を使用した『大河原完熟梅』加工品について、地域の農業や文化を守り、次世代へとつなげる取り組みをご紹介します。
地域との連携が生んだ「完熟梅」加工品
レッドホースコーポレーション株式会社は、この度大河原町の廃棄予定であった完熟梅を買い取り、各種加工品を開発しました。大河原町が持つ美味しい農産物を使った商品は、地域創生の重要な一歩であり、町の魅力を発信する役割を果たしています。
4月6日に行われた『おおがわら桜まつり』では、初めてこれらの加工品が披露され、大きな注目を集めました。そして、6月22日に行われた『おおがわら梅まつり』では、試食販売が実施され、来場者からは「美味しい」との声が続出。多くの方が複数の商品を手にされる姿が見られ、製品への関心の高さが伺えました。
地域の声を反映した商品開発
この商品の開発は、地域の希望を反映した施策から始まりました。2024年4月に開催された「商品開発セミナー」には、町の生産者が参加し、自身の農作物を使った新しい商品開発への期待が高まっていました。セミナー終了後には、多くの生産者から直接的な協力による声が上がり、この取り組みが本格化することとなったのです。
中でも特に取り上げられるのが、堤梅団地の状況です。この団体は町の北西部に位置し、昔ながらの梅を育てていますが、高齢化の影響で組合員は約3割に減少。収穫しきれない完熟梅が毎年500kg以上廃棄されている現状に直面しています。そこで、レッドホースがその梅を買い取り、ピューレに加工し、様々な商品の開発に乗り出しました。
注目の商品ラインナップ
今回の商品の中でも特に注目されるのが、復刻された「梅ジャム」です。かつて大河原生活研究グループの女性たちに愛され続けていたレシピを手作業で再現し、どこか懐かしい味わいが特徴です。試食した多くの方からは「懐かしさがある」「とても美味しい」との嬉しい反響を頂いています。
続いて、もう一つのヒット作が『完熟梅甘酒』です。宮城県の「つや姫」を使用したこの甘酒は、米麹の甘さと梅特有の酸味が絶妙に調和し、毎日でも飲みたくなる味と評判です。また、ノンオイルであるため、健康意識の高い方々にも最適です。
最後に『梅こうじノンオイルドレッシング』も見逃せません。梅の酸味と米麹の甘さが融合した、どんな料理とも相性抜群のドレッシングです。サラダはもちろん、肉料理や魚介料理にも力を発揮し、食卓を彩る一品となることでしょう。
これらの商品は大河原町の直売所「とんとんの丘 もちぶた館」にて販売されており、今後更なる販路の拡大を目指して、地域の魅力を広める取り組みが続けられます。
地域活性化への思い
レッドホースコーポレーションは、地域資源を活かした商品開発によって、町の活性化を促進しています。全国各地で50以上の自治体との連携を図りながら、100以上の新商品を生み出してきました。この商品開発には、地域の生産者や事業者と密に連携し、地域の特性を活かしたブランド作りや販売戦略の構築を目指しています。
この取り組みはただのビジネスではなく、持続可能な地域社会の形成を目指す活動であり、地域の食文化の保護にも寄与するものです。今後もこのような取り組みを通じて、地域に根ざした商品開発を進めることで、大河原町の魅力をさらに広げていく予定です。
地域の人々の手で生まれた商品たちが、多くの人に愛され続けることを願っています。