株式会社DLE、新たなアニメ制作事業「オルタナティブ・アニメ」を発表
2023年、東京のアニメビジネスに新風を吹き込むため、株式会社ディー・エル・イー(DLE)が「オルタナティブ・アニメ」事業をスタートすると発表しました。アニメーション業界においては、慢性的な制作の遅れが問題視されています。特に、人気キャラクターを取り扱う場合、その制作には何年もかかってしまうことが多く、ビジネスチャンスを逃すリスクが高まります。DLEは、これを解決するための新しいアプローチとして、ミドルクオリティのアニメーションをより迅速かつ経済的に製作することを目指しています。
「オルタナティブ・アニメ」事業の概要
この新しいアニメ製作プロジェクトでは、主にテレビ放送や配信を目的とした30分のアニメシリーズ(全12話)をターゲットとしています。DLEが持つAdobe Animateなどの先進的な技術を駆使し、従来の2Dアニメーション制作会社に比べてコストを抑え、更に短い期間での制作を実現します。この取り組みは、アニメ業界の過剰な負担を軽減し、クオリティを保ちながら制作スピードを高速化することを狙いとしています。
アニメ制作の現状と課題
近年、アニメ制作は高度な技術と制作環境の整備が求められていますが、それに伴い制作スタジオは資源的にも時間的にも逼迫した状況にあります。この結果、アニメの完成までに4年から5年を要することが常態化しており、特にアニメビジネスが国際的に盛り上がっている今、貴重な市場機会を逃すことは致命的です。
DLEは、こうした環境下でもビジネスの成功確度を向上させるために、IP(知的財産)の旬を逃さず、迅速な製作・公開を実現することで、業界全体に新しい道を示すことを目的としています。
発表された作品について
この「オルタナティブ・アニメ」事業の第一弾として、2025年10月に放送予定の「クレヨンしんちゃん」スピンオフ「野原ひろし 昼メシの流儀」が発表されています。このアニメは、BS朝日で毎週金曜日の夜11時から放送される予定です。キャストには、野原ひろし役に森川智之が起用されており、監督には西山司、シリーズ構成には森ハヤシが担当しています。
作品の制作はシンエイ動画とDLEの共同によるもので、すでに制作は進行中です。この新たな挑戦が、アニメ市場にどのような影響を及ぼすかに注目が集まっています。
DLEについて
DLEは、東京に本社を置く総合エンターテインメントプロデュースカンパニーです。IP開発やエンターテインメント業界で確固たる地位を築いており、「秘密結社 鷹の爪」や東京ガールズコレクションなどの商標権を保有。2014年には東証マザーズに上場し、2022年にはスタンダード市場に移行するなど、着実に成長しています。また、国際的なビジネス展開についても積極的に行っており、2023年には韓国法人DLE KOREAを設立し、2024年にはiNKODE JAPANを立ち上げる計画も進行中です。
公式ウェブサイトは
こちらからもご覧いただけます。今後の「オルタナティブ・アニメ」の進展や新作情報にも期待が高まります。