中古オフィス家具市場の現在
2025年11月度の「中古オフィス家具指数」が発表されました。一定のトレンドが見える中、特に注目すべきはオフィス環境の最適化が進む動きです。今回は、オフィスバスターズがまとめたこの調査結果を詳しく見ていきましょう。
市場全体の動向
11月の都心5区における空室率は2.44%と、前月から0.15ポイントの低下を記録しました。同時に賃料も47円上昇しました。この空室率の低下トレンドは、コロナ前の水準に近づいていることを示しています。しかし、小規模な物件に関しては依然として4%台ということで、まだ余地があると言えるでしょう。
今後2026年には、小規模物件を中心にオフィスの動きが活発になると予測されています。特に八重洲などで新規ビルの竣工が控えており、供給面での影響が予測されます。そのため、理想的な物件を見つけられず移転を見送るケースが多く、既存のオフィスに関してはレイアウト変更や席数の最適化が進むでしょう。移転よりも、現オフィスの最適化が重要視されています。
最近の中古市場では、必要な台数や品質、価格のバランスを重視するニーズが強くなってきています。このトレンドが続く中、中古のコスパが再評価されています。
商品カテゴリ別の動向
次に、オフィスバスターズが取り扱う商品カテゴリごとの動向を見てみましょう。
チェア
販売価格が840円上昇しました。ただし、前年同月比では2,773円の減少です。低価格帯商品の売れ行きは好調で、年末に向けての個人需要の高まりも期待されています。
デスク
販売価格は1,389円上昇しており、同比では437円の増加です。レイアウト変更ニーズが高まる中、フリーアドレスデスクの需要が増加しています。また、単体デスクの流通は大幅に減少しているため、フリーアドレスデスクへシフトする動きが見られます。
書庫
最新データでは、販売価格が193円減少しましたが、全体としては売行きは好調です。近年では書庫ではなくオープンシェルフを導入する企業も増えており、市場のニーズが変わってきています。
ロッカー
こちらは239円の減少が見られましたが、販売数はまずまずです。特にフリーアドレスデスクの普及とともに、需要は高まっていますが、更衣用ロッカーは市場に出回る数が少なく、全体の販売数量はあまり多くありません。
テーブル
販売価格は419円上昇しています。会議室の改装が進む中、多くの需要が見込まれ、年末までこの流れが続くと予想されます。
11月の市場総括
全体的に見ても、11月は単価が減少する傾向が続きました。しかし、都内の空室率が低下している中で、企業は新たなオフィススタイルを模索しています。ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を意識した商品への問い合わせも増加しており、これからの働き方を見据えたオフィスづくりが進んでいるのです。
この流れは2026年にも継続すると予想され、オフィス市場は大きな変革の時を迎えていると言えるでしょう。私たちオフィスバスターズは、今後もこのトレンドを注視し、適切な情報を提供していく所存です。