特殊詐欺防止の重要な取り組み
埼玉県で隣接する地域で行われた、特殊詐欺被害防止の啓発イベント。その舞台に立ったのは、埼玉県上尾市出身の的場浩司特別防犯支援官です。全国的に広がる特殊詐欺の被害は日々深刻さを増し、特に高齢者を狙った手口が目立ちます。このイベントは、そうした犯罪に対する危機感を市民に伝えるために実施されました。
特殊詐欺被害の実態
的場支援官は、「特殊詐欺は家族を装って現金を騙し取る卑劣な犯罪」と強調し、昨年の埼玉県内では認知件数が1,586件、被害総額が約53億8,900万円に達したと報告しました。この数字は過去最高であり、特に「オレオレ詐欺」と「ニセ警察詐欺」が増加の一因とされています。彼は、警察官を名乗る犯人による巧妙な手口を挙げ、「あなたの口座が犯罪に使われている」などのフレーズで騙る手法についても詳細に説明しました。
実際の被害例を挙げて
また、具体的な被害例として、偽の警察手帳を映したビデオ通話や、偽の逮捕状を見せるという手口も紹介され、「1件あたりの被害額が1,000万円を超えるケースが多い」という現実があることを伝えました。特に、電話を介して行われる被害が9割以上を占めている点に触れ、「まずは電話を受けないことが最も効果的な対策である」と力説しました。
国際電話利用休止のすすめ
さらに、的場支援官は「国際電話の利用休止」を提案。海外からかかってくる電話を遮断することで詐欺への入り口を完全に遮ることができるため、具体的な手続き方法も示しました。「利用休止の申込みは簡単にできます。特に家族や友人が海外にいる方でなければ、ぜひ対策を講じてほしい」と呼びかけました。
みんなの意識が地域の安全に
「皆さんが働いて貯めたお金を詐欺で失うのは本当に悲しいことです。この機会に国際電話の利用を休止する手続きをしてください」と力強く訴えた的場支援官。会場に訪れた市民の意識が高まり、彼自身も申込書を受け付けるなど行動に移しました。この取り組みを通じて、地域全体の安全に繋がることを願いたいものです。
参考資料
- 催事名:特殊詐欺被害防止キャンペーン STOP国際電話詐欺!inアリオ上尾
- 実施日:2025年10月23日(木)
- 実施会場:アリオ上尾
- 出席者:警察庁 特別防犯支援官 的場浩司氏
この機会に、必ず事前に対策を講じて、安全な生活を送るために行動を起こしましょう。