リモート勤務時代の服装選びの実態
リモートワークが日常化した今日、私たちの服装選びはどのように変わったのでしょうか。株式会社LASSICが運営する"テレワーク・リモートワーク総合研究所"が実施した調査には、現代の働き方に対する興味深い結果が示されています。今回はこの調査をもとに、リモートワークと服装の関係性について深掘りしていきます。
調査結果の概略
調査の中で、「月にどれくらいの金額を仕事着にかけていますか?」という質問に対する回答が注目されました。女性は「1,000円以上~1万円未満」という中価格帯に55.1%が集中。一方で男性は49.2%がこの層に回答したものの、高価格帯である「1万円以上」を選ぶケースも目立ちました。この結果から、男性は一着に集中して投資する傾向があることが伺え、一方で女性は複数のアイテムをバリエーション豊かに選ぶ傾向が見えてきます。
勤務形態による差異
続けて、勤務形態による服装選びの違いも調査しました。フルリモート勤務者の過半数が「1,000円未満」の低価格帯を選び、フル出社の人々は「1,000円~5,000円未満」に集中。これからも、フル出社のワーカーは比較的高価な服装を選ぶ傾向があります。
具体的な服装の選択
さらに、「普段どのような服装で仕事をしていますか?」との質問に対し、男性は36.4%が「ビジネススーツ」、22.7%が「ビジネスカジュアル」を選びました。女性は57.3%が「オフィスカジュアル」を選ぶ結果になり、特に女性の選択が多様であることが分かります。また、勤務形態別で見るとフル出社の人々は引き続き伝統的なビジネススタイルを守っている一方で、リモート勤務の人々は「Tシャツ」と「ジーンズ」、「ジャージ」といったカジュアルな選択肢が増えています。
パジャマ勤務の実態
特筆すべき点は、フルリモート勤務者の10.6%が「パジャマ」で仕事をしているという事実です。フル出社者の0.8%と比較すると大きな差です。これには「自宅の快適さ」を求める傾向が背景にあると考えられますが、中には仕事のためにビシッとした服装を選ぶリモートワーカーもおり、ゲーム感覚でさえある目線で捉えられているかもしれません。
自由度の高い服装選び
自由な服装が選べるようになったことで、働く人は自分らしさや快適さを追求するスタイルを模索しています。オフィスカジュアルが多くの支持を得ている背景には、企業側のドレスコードの見直しがあると推測されます。特に清潔感を保ちながらも、個人のスタイルを大切にしたいというニーズが高まっています。
企業の対応の必要性
今後、企業は多様性を受け入れるために労働環境やルールを柔軟に整えていく必要があります。個々の働きやすさと、業務上の印象を両立させることは、戦略的な要素ともなるでしょう。
リモート勤務が新たな選択肢として定着する中での服装の変化は、今後ますます進化していくことが予想されます。私たちが働く環境や服装に対する価値観が変わってくるこの時代、果たしてどのような未来が待っているのでしょうか。