年代別働きたい理由
2025-12-18 13:50:48

年代別にみるオフィスワーカーが感じる「働きたい理由」とその変遷

開かれた新しい働き方と意識の変化



近年、リモートワークが普及し、働く環境も多様化しています。そんな中、株式会社イトーキは全国の5,296名のオフィスワーカーを対象に実施した「オフィスワーカーの意識調査2025」で、この変化に伴う働きたい理由や価値を探りました。調査の結果、年代ごとに異なる働きたくなる条件や人間関係の影響が明らかになりました。

理想と現実のギャップ



調査によると、理想的な出社方法として「フルタイム出勤」を希望する割合は61.1%に上昇。これは前年から大きく増加し、「ハイブリッド(リモート+出社)」を希望する人は34.0%に減少しました。しかし実際の現状は、67.5%がリモートワークは行っていないとのこと。これは多くの人が出社を望みながらも、時には出社したくないという本音も抱えていることを示しています。

実際、41.8%の人が「時々出社したくないと思う」と感じており、これは前年よりもやや増加しています。要するに、出社の価値を感じつつも、通勤や業務内容とのバランスを意識する人が増えているということです。

年代ごとの働きたい理由



「働きたい」と感じる理由を年代別に見ると、20代では「人間関係」が大きな要因であり、チームとのつながりや上司・同僚との良好なコミュニケーションが重要視されています。一方で、30代は「自律性」や「裁量」を求める傾向が強まり、40代では「成果」が重要視され、50代ではその成果に「意義」を加味することが重視されています。これらの結果から、働きたい気持ちの背景には、それぞれのキャリア段階で異なる価値観が反映されていることが分かります。

働きたくない理由のトップは人間関係



同調査によって、人々が「働きたくなくなる理由」の1位はやはり「人間関係のストレス」であり、これが約50%の人に影響を与えています。上司や同僚とのコミュニケーションが多くの人にとって働く意欲を支える要因であることが浮き彫りになりました。

環境が生産性に与える影響



生産性に関しても調査が行われ、職場環境の支援が生産性に大きな影響を与えることが示されました。職場が支援的な環境であるとの評価をした人では、自らの生産性に高い実感を持つ割合が82.7%を占め、反対に支援がないと感じている人ではわずか8.2%に留まりました。この約10倍の差は、環境の整備が仕事の質や効率にどれだけ寄与するかを示しています。

勤続意欲と帰属意識



働き続けたいと感じるために重要な条件として、全体では「信頼と意義」が最も高い割合を占めました。また、年代別のニーズの違いとして、20〜30代は「柔軟な働き方」、40〜50代は「信頼と意義」を重視する傾向が見られます。特に20代では、報酬や待遇による帰属意識が低く、成長や働きやすさを求めていることが印象的です。

さらに、帰属意識を高める条件として「給与」「関係性」「環境」があることが指摘され、特にオフィス環境が心理的な安心感で影響を及ぼしています。これにより、帰属意識の向上には多面的なアプローチが必要であることが分かります。

結論



株式会社イトーキの調査からは、オフィスワーカーの意識や働く条件は年代によって大きく変わることが分かりました。人間関係や裁量、成果の意義など、働く意欲の源泉は一様ではありません。今後はこうした調査結果をもとに、年代に応じたモチベーション施策やオフィス環境整備が求められるでしょう。つまるところ、「オフィス環境を整えること」と「働く人の心理を育てること」が同時に進められる必要があると感じます。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

関連リンク

サードペディア百科事典: イトーキ 働き方 オフィスワーカー

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。