近年の若者におけるテレビ離れの実態
近年、若者のテレビ離れが進んでいるということをテーマにした調査結果が、株式会社アスマークと文教大学の共同研究により発表されました。この調査は2024年8月21日から8月26日まで全国の20代から60代以上の男女を対象に実施され、さまざまな視点から動画視聴に関するデータが収集されました。
まず注目すべきポイントは、昔は多くの家庭で「家族みんなでテレビを観る」というのが一般的でしたが、今では個人のデバイス、つまりスマートフォンやタブレット、パソコンを通じて自由に動画コンテンツを楽しむことが当たり前になっているということです。特に、NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービスの普及により、視聴環境が大きく変化しています。これにより、視聴者は自分のライフスタイルに合わせて、好きなタイミングでコンテンツを楽しむことが可能になっています。
調査結果の概要
調査によると、現在の若者たちが「最近はテレビよりも動画配信サービスを利用することが多い」と感じていることが多く、これは特にドラマや映画、バラエティー番組において顕著に現れています。便利さから、ますます多くの人々がテレビを受動的に視聴することから、自ら興味のあるコンテンツを能動的に選んで視聴する方向にシフトしている点が挙げられます。
親世代に関するデータも興味深いものでした。調査では、視聴者が親という立場から「子供にテレビを購入を勧めるか」という質問に対し、上の世代が高い割合で「勧める」と回答しました。一方、若い世代の方が「テレビが本当に必要か」という問いを投げかける割合は高かったことが確認されました。これは、時代の流れとともに、「テレビ」と「動画配信」という二つのメディアの扱いに対する考え方が変化していることを示しています。
テレビ視聴時の特徴
さらに、20代の男女がテレビを視聴する時間帯について考察されたところ、特に平日は朝と夜に視聴のピークがあります。平日の朝、具体的には6時から8時までの時間帯と、19時から22時の時間帯がそれに該当し、食事の時間とも重なります。一人で視聴する傾向が強い夜間帯には、特に0時前に多くの人がテレビをつけていることが伺えます。
休日はまた別の傾向があり、午前中にテレビをつける時間帯がより穏やかで、家でのリラックスした過ごし方を反映しています。夕食時の視聴では平日と同様のピークを示すものの、夜中の時間帯にはそのピークが見られないことから、休日ならではの過ごし方の違いが浮かび上がっています。
結論
この調査結果は、今の時代におけるメディア消費の変化を浮き彫りにしています。若者たちがテレビを離れ、動画配信サービスにシフトしていく背景には、自由な選択肢と利便性が大きく影響しています。これからのメディア環境は、ますます多様化し、視聴者のニーズに応じて進化を続けることでしょう。アスマークの調査結果を通じて、今後のメディア利用に対する洞察を深めることができる良い機会となったのではないでしょうか。