労働組合におけるジェンダー平等の新たな提言と課題
労働組合のジェンダー平等推進の取り組みが進められる中、新たな課題が浮上しています。j.union株式会社が武庫川女子大学の本田一成教授と連携し、進める「クミジョ・クミダン パートナーシップ プロジェクト®」は、労働組合内での男女間の意識ギャップや内部の対立を明らかにし、2025年度の調査をもとにした提言書『K2P2提言2025』を発表しました。この提言書は、単なるジェンダー平等の推進にとどまらず、組織内の関係性そのものに踏み込んでいます。
背景:白書で見えた内部のズレ
K2P2プロジェクトの実施を通して、2025年度に実施されたアンケートや対話の結果が「K2P2白書2025」として2026年4月1日に発表されました。この白書からは、労働組合役員のジェンダー平等に対する認識が、日本社会全体の傾向と同じように意識のばらつきがあることが浮かび上がりました。特に「男性優遇社会ではない」と考える層も存在し、施策の停滞や対立を招く危険性が高いとされています。これらの内部のズレを、組織運営上のリスクとして捉え直す必要があります。
主なトピックス
本提言書では、調査データに基づき、労働組合が直面すべき3つの課題が提示されています。意識の違いを可視化し、適切な組織設計を行うことが求められています。また、伝統的な慣行からの脱却と持続可能な運営への転換、さらに男女の対立だけでなく「男性同士の対立構造」にも注目する重要性が強調されています。
意識ギャップを前提とした組織設計
組織内の価値観が異なることを前提とせずに政策を進めると、意見の食い違いや反発を引き起こす恐れがあるため、認識を可視化することが急務です。意識の違いを理解し、それに基づいて組織設計を行うことで、より良い合意形成を促進することが期待されています。
伝統依存からの脱却
従来の運営に対する支持が低下する中で、過去の実績やルールを見直し、廃止・再設計を追求し続けるフレキシブルな対応が求められています。組合員の声を継続的に反映させる仕組みを強化することが、今後の組織運営のカギとなるでしょう。
男性同士の対立構造に着目
提言書の中で特に注目されているのが、男性同士の対立構造です。世代間や価値観の違いに起因する対立は、これまで見落とされがちでしたが、組織に大きな影響を及ぼす要素であることが確認されました。無意識の偏見や日常的な言動に潜む差別が、組織のリスク要因となる可能性が指摘されています。
今後の展開
K2P2は、提言をもとに労働組合での具体的な施策を策定し、新たな対話の場を設ける予定です。今後も調査や研究、実践を通して、ジェンダー平等と組織活性化の両立を目指して継続的に取り組んでいく方針です。労働組合としての機能を強化し、次世代に向けた組合活動の実現を図る「K2P2プロジェクト」は、これからも私たちの注目を集めることでしょう。
J.union株式会社について
j.union株式会社は、東京都新宿区を拠点とし、労働組合への活動支援を専門とする企業です。彼らは、労働組合が抱える課題解決のための多面的な支援を行っており、特に男女平等に向けた取り組みの推進を重点に置いています。興味がある方は、公式サイトで詳細な情報を確認できます。