オイシックス・ラ・大地が育休率110%超を実現した理由と復職式の魅力
東京都品川区に本社を構えるオイシックス・ラ・大地株式会社は、育児休業から復職する社員を祝う「復職式」を4月23日(水)に実施しました。このイベントでは、育休を終えた8名の女性社員が参加し、充実した復職を果たしました。オイシックスは、育休取得を支援する施策を展開し、男性社員の育休取得率が2024年度に111.1%を達成したことが特筆されます。これは、昨年度の115.4%に続き、2期連続での110%超の記録です。別途設けられた「パパプラス休暇」などの制度により、男性社員も積極的に育休を取得できる環境が整えられています。
復職式の背景
「復職式」を開催するにあたり、オイシックスでは、育休から復職した後の職場環境への適応について不安を抱える女性社員の実体験を取り入れてきました。このイベントは2017年から始まり、年々多くの復職者が参加を希望している様子が見受けられます。社員が復職時に感じる緊張感を和らげ、「おかえりなさい」という言葉で皆を迎え入れ、復職への不安を軽減することが目的です。
復職式では、オイシックスの代表取締役社長、高島宏平氏が参加者に向けて温かいメッセージを伝えました。「皆さんが新たなスタイルで仕事に臨むことを期待しています。」と、復職者が自分のペースで仕事と家庭の両立を図れるような環境を大切にする方針を表明しました。
成功する育休制度
オイシックスでは、厚生労働省が目指す男性の育休取得率を2025年に50%、2030年に85%とする目標に応じて、独自の育休制度を導入しています。特に注目を集めている「パパプラス休暇」は、出産予定日から出生後2ヶ月間にわたり取得できるもので、育児を行う父親のスムーズな生活サポートに寄与しています。また、復職前には配属先の上長との面談や、復職後一ヶ月後のサポートが充実しているため、復職者が安心して仕事に戻れる環境が整っています。
離職率0%の秘訣
オイシックスでは、復職後の社員のために国家資格キャリアコンサルタントを持つ社員が中心となり、「復職前講座」などの対策プログラムを実施しています。これにより、復職者が直面するかもしれない課題を事前に知り、対策を考えることで、心理的な安定と職場への適応能力を促進しています。このような施策の結果、女性社員の復職率は毎年100%を記録し、復職後1年間の離職率は0%を維持しています。
創造性あふれる復職式の様子
復職式では復職証書が授与される際に、「おかえりなさい」との声と共に、野菜と花から作ったベジブーケと寄せ書き、さらに家事を助けるOisixのミールキットがプレゼントされます。このような心温まるサポートが、復職者にとって大きな励みになっています。また、参加者はそれぞれが育児と仕事を両立する中で大切にしたい思いや抱負を漢字と色に込めて発表し、不安を共有する時間も設けられました。
復職者の声
参加者の一人である奈良本幹世さんは、復職式を通じて気持ちをポジティブに切り替えることができたと述べ、周囲の理解を得ながら新しい働き方を楽しみたいと意気込みを語りました。また、大薗政伍さんは、育休中に家事や育児の合間にリスキリングを行い、チームにとっても良い機会だったと振り返っています。
おわりに
オイシックス・ラ・大地は、育児支援を軸にした独自の取り組みを通じて、従業員が安心して仕事と家庭を両立できる職場を作り続けています。同社の成功事例は、今後の育休制度を広げる上での重要な手本となることでしょう。