新リース会計基準に対応した業務効率化の新時代
2027年4月から適用が始まる新リース会計基準に対応するため、株式会社いい生活が株式会社マルチブックと提携を結んだ。この戦略的な協業により、不動産業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速されることが期待されている。
新リース会計基準の背景
新リース会計基準の運用が始まると、特にサブリース契約のオンバランス処理が求められるため、不動産業界にとっては大きな変更が迫られる。本基準の導入には、迅速かつ正確な会計処理が必須であり、こうしたニーズに応えるため、いい生活とマルチブックは協業を決定した。
グローバルクラウドERP「multibook」
マルチブックが提供する「multibook」は、多国籍企業に対応したクラウド型ERPソリューションで、会計、ロジスティクス、固定資産管理など多岐にわたる機能を有している。12カ国語、多通貨に対応し、多くの業種で導入が進んでいる。このツールを活用することで、企業は自社の財務状況をシームレスに管理できる。
協業内容について
今回の協業により、いい生活は保有するサブリース契約情報をmultibookに取り込み、そこから生成される仕訳を各種会計システムに連携させるワンストップ体制を整える。トライアルフェーズでは、データ連携の検証が行われ、サブリース契約データの取り込みから仕訳生成までのプロセスが順調に進行している。
これにより、ユーザー企業は業務フローを大きく変更せずに新リース会計基準に対応できるようになる。この柔軟なアプローチにより、ユーザーは新基準への移行をスムーズに実施でき、効率的かつ正確な会計業務を実現できる。
今後の展望
いい生活は、不動産業界の会計業務を強化するために、multibookとの連携を進め、「いい生活賃貸管理クラウド」との統合を進める。これにより、複雑な新基準への移行を軽減し、お客様にとって負担の少ない業務環境を提供することが期待される。
さらに、両社は協業セミナーや販促活動を通じて、より多くの不動産企業に向けた情報発信を行い、業界全体の会計業務を効率化します。いい生活が掲げる「心地いいくらしが循環する、社会のしくみをつくる」というビジョンの実現に向け、新たな一歩を踏み出した今回の提携は、今後の不動産テック業界において重要な役割を果たすだろう。