香川県三豊市仁尾町で日本初の商店街DAO「身の丈ストリート」が始動

香川県三豊市仁尾町に誕生した商店街DAO「身の丈ストリート」

香川県三豊市仁尾町に、新たな商店街モデルとして日本初の商店街DAO「身の丈ストリート」が立ち上がりました。このプロジェクトは、株式会社ガイアックスが地域住民と協力し、再生可能な商店街を作ることを目指しています。特に注目すべきは、DAO（Decentralized Autonomous Organization）を導入することで、住民や関係人口が一体となり、商業活動を運営できる仕組みを提供している点です。

地域と住民の共働きによる新しいビジョンの形成

仁尾町では、過去6年間で観光客が約100倍に増加し、今では年間約50万人が訪れる人気スポットになりました。この成長は、移住者や地域の若者が空き家や商店街の再活用に取り組んできたことと密接に関連しています。新しい商店街DAOでは、住民が出店者の選定や収益の使い道を決定し、その決定に参加するための経済的な枠組みを提供します。

本プロジェクトでは、約400名のDAOメンバーを募集し、総額4,000万円の資金調達を目指しています。DAOメンバーに参加することで、地域の未来に投資し、その運営にも参加できる新しい経済圏が生まれます。

DAOによる地域参加型運営の特徴

「身の丈ストリート」プロジェクトでは、DAOに参加することで得られる特典が用意されています。例えば、メンバーは収益の配当を受け取る権利や、特定の店舗での無料ドリンクなどの特典を享受できます。さらに、地元の商業活動の意思決定にも携わることができ、地域の暮らしに深く根ざした存在になることが期待されます。

商店街のリノベーションプロジェクトでは、「かっちゃんの家」を含む新しいスタイルのカフェやレストランが誕生予定です。これにより、地域の文化や歴史に触れながら楽しむことができる新たな空間が生まれ、訪れる人々に魅力を提供します。

未来へ繋がる新しい試み

このプロジェクトは、ただの商店街再生にとどまらず、地域住民の自立した経済理解を育むためのものであり、共助や近助の精神を新しい形で実現しようとしています。「身の丈ストリート」の理念は、地域の現状を正確に捉え、その姿を反映した運営にあります。これにより、住民は自分たちの手で経済を育てる責任を持つことになります。

また、今後予定されている物件候補には、築100年以上の古いお米問屋跡地などがあり、さらなるプロジェクト展開が期待されています。フロアには店舗が並ぶだけでなく、宿泊施設も併設されるため、多くの人々が仁尾町に訪れ、地域の魅力を再発見する機会が増えることでしょう。

誰でも「投資」から地域を育てる時代へ

商店街DAO「身の丈ストリート」は、行政や特定の団体だけが考えることではなく、誰でも参加できるプロジェクトです。このDAOを通じて、楽しみながら、知識を深めていくことができ、経済を育てる仲間として関わることが可能です。さまざまな世代や背景を持つ人々がこのプロジェクトを通じて出会い、交流することで、仁尾町の未来がより明るくなることを願っています。

地域経済と暮らしが共に育つ新たな商店街の在り方、今後の動向にも目が離せません。