物流危機を救う企業の挑戦
日本の物流インフラが直面している危機について考えると、部品費の高騰や人手不足、廃業する整備工場といった問題が繋がり、物流が停滞することが私たちの日常生活に影響を与える可能性があります。そんな中、地方から新たな挑戦を実現している企業が登場しました。岡山に拠点を置く次の灯株式会社は、廃棄物を利益に変換する循環型GXモデルを全国に広げています。
循環型GXモデルの新しい形
次の灯は、「廃棄ほど損失、回収するほど利益」と考え、資源の無駄を無くしながらも持続可能なビジネスモデルの構築を目指しています。具体的には、再生可能エネルギーを活用し、排ガス浄化装置 (DPF) を中心に再資源化とデータ活用を組み合わせることで、排出ガスをほぼゼロに近づける取り組みを行っています。このモデルにより、脱炭素が“義務”から“利益”へと変わることを狙っています。これが実現すれば、環境に配慮しつつも経済的な利益を得ることが可能になるのです。
達成した数字と実績
同社の実績によれば、物流企業へのサービスによって、部品コストが36%削減され、DPFのトラブル頻度も57%減少しました。これらの数値が示すのは、ただ理念や目標ではなく、実際に数字として危機を克服するための実行力です。また、稼働停止時間の大幅な削減により、経済的な利益が上がり、物流のスムーズな運用が可能になります。
市場環境がもたらす成長の必然性
次の灯の成長を後押しする3つの要因があります。それは、資源の高騰、GX規制の強化、そして人材不足です。これらの要因が相まって、企業は物流および環境関連対策を新たな収益源として捉えています。マーケットの急成長に対し、次の灯は循環型ビジネスモデルを通じて解決策を提供しています。
全国への拡大と将来の展望
現在、次の灯株式会社の拠点は岡山・東京・埼玉の3か所に広がり、取引企業は全国で4,000社を超えています。また、2025年度には新たな拠点を設立予定で、最短24時間の供給網を築くことを目指しています。これにより、さらなるCO₂削減を進め、持続可能な物流を実現させることでしょう。
地方発の挑戦と社会からの評価
同社は2025年度のベストベンチャー100に選ばれたり、岡山アワードを受賞するなど、その取り組みが社会から評価されつつあります。「物流が止まれば、生活が止まる」と社長の黒川聖馬氏が語るように、次の灯は廃棄物に新たな価値を持たせ、止まらない産業インフラの構築を進めているのです。
会社概要
次の灯株式会社(Tsuginohi Co., Ltd.)は、岡山県に本社を構える企業で、美しい地球環境を保つための事業に取り組んでいます。自動車部品のリサイクルを通じて、企業の利益を増やしながら持続可能な社会を目指しています。公式サイトから最新情報が得られますので、ぜひチェックしてみてください。
公式サイト:
次の灯株式会社
公式ムービー:
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