MzX研究会の発足背景
株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)が、新たに「ものづくりトランスフォーメーション(MzX)研究会」を設立しました。この研究会は、日本の製造業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を目的としており、経済産業省とNEDOが提唱する「スマートマニュファクチャリング構築ガイドライン(2024年6月初版、2025年5月第2版)」に基づいて活動します。
近年、インダストリー4.0やDXといったキーワードが広まりを見せていますが、多くの製造業者ではまだ部分的な取り組みにとどまり、具体的な成果に結びついていない現状があります。そんな中で、MzX研究会はこの課題を解決するための議論の場を提供します。
 研究会の目的
MzX研究会は、以下の4つの目的に基づいて活動を進めています。
1. 各企業の「ものづくりトランスフォーメーション」の取り組みをサポート
2. MzX賞への挑戦を後押し
3. 産業界への新しい提言を行う
4. SMDガイドラインの継続的な進化を図る
MzX賞は、一般社団法人日本能率協会が創設したもので、2026年から応募を開始し、2027年には受賞者が発表される予定です。
 初年度の取り組み
初年度は、食品製造業を中心に議論が進められます。エンジニアリングチェーン、プロダクションチェーン、サプライチェーンという3つの分野を軸に、各分科会を設置します。特に、食品業界に特化した課題解決やスマートサプライチェーンの構築に取り組むことが重要です。内容としては以下のようになります。
- - エンジニアリングチェーンでは、商品企画から量産移行までのプロセスにおいて、デジタル技術をどのように活用するかを探ります。
- - プロダクションチェーンでは、スマートファクトリー化に向けた共通の変革シナリオを設定し、それに基づいて実行可能な解決策を提案します。
- - サプライチェーンにおいては、国内の人口減少に伴う需要減少を見越した上で、スピーディーで効率的なサプライチェーンの構築を目指します。
 具体的な議論の流れ
初年度は2026年1月から11月までの間、全6回の会合が予定されております。各分科会は月に1回程度、詳細な議論と研究を実施していきます。議論の流れは次のようになる予定です。
- - 第1回(2026年1月):イントロダクション
- - 第2回(2026年3月):重点課題の設定
- - 第3回(2026年5月):デジタル活用課題の検討
- - 第4回(2026年7月):業界としてのあるべき姿と提言
- - 第5回(2026年9月):解決の方向性の提言
- - 第6回(2026年11月):研究結果の取りまとめ
 まとめ
JMACが発足した「MzX研究会」は、日本の製造業におけるDXの加速を目指し、企業間の情報連携や業界全体の提言を行います。今後の製造業の未来を切り拓く新たな取り組みに期待が寄せられています。参加企業との連携を深めることで、具体的な改革を実現していくことが重要です。
 
 
 
