豊田合成が『Spectee Pro』を導入し防災リスクを強化
大手輸送機器メーカーである豊田合成株式会社(本社:愛知県清須市)が、AIリアルタイム防災・危機管理サービス『Spectee Pro』を導入したケースをご紹介します。これは、関連する数千社の取引先を持つ同社にとって、災害時の迅速な対応を実現する重要なステップとなりました。
導入の背景と課題
豊田合成は、セーフティーシステムや内外装製品、機能部品を製造しつつ、多岐にわたる事業を展開していますが、取引先の管理は一筋縄ではいきません。特に、サプライチェーン上のリスクを迅速に把握し対応するためには、多くの情報を正確に収集・分析する必要があります。従来は、報道を通じて情報を収集していましたが、特に夜間や休日には手間がかかり、効率的とは言えませんでした。
そのため、何らかの解決策を模索する中で、『Spectee Pro』の存在を知りました。このサービスは、取引先を事前に登録することで、災害が発生した際に瞬時に通知が届く機能を持っています。通知内容は、震度や警戒レベル、発生場所の距離などを細かく設定でき、非常に便利です。
[重要な実績]能登半島地震の事例
2024年元日に発生した能登半島地震の際、社員が休暇中であったにもかかわらず、『Spectee Pro』を介して迅速に取引先の状況を把握しました。地震発生のわずか1分後には通知が届き、1時間後には90件以上の被害を示す画像や動画を確認しました。このスピーディな情報収集により、適切な初動対応ができたことは、非常に大きな成績となったのです。
海外リスク情報の獲得
『Spectee Pro』は、国内外の自然災害の情報だけでなく、テロなどの危機情報も迅速に取り入れることができます。これらの情報を分析し、海外拠点とスムーズに共有できることで、さらなるリスク管理の強化が実現しています。
今後の展望
今後は、南海トラフ地震などの大規模災害にも備えて、『Spectee Pro』をさらに活用し、情報収集と災害時の初動対応を速やかに行うシステムを構築していく予定です。登録拠点の増加を図ることで、より広範なリスクに備えた防災戦略を進化させていきます。
『Spectee Pro』の特長
『Spectee Pro』は、SNSや気象情報、道路・河川カメラなどを駆使し、災害や危機情報を迅速に可視化するサービスです。必要な情報をリアルタイムで通知し、企業や自治体に幅広く利用されています。また、契約数も2024年には1000を突破し、全国の自治体の約7割が導入を進めています。
株式会社Specteeについて
Specteeは、「危機を可視化する」というミッションの下、様々なデータを解析し、災害やリスク情報を提供しています。導入先は多岐にわたり、報道機関やインフラ企業、商社などもその一部です。今回の豊田合成の事例は、同社がどのようにテクノロジーを活用してリスク管理に取り組んでいるかを示す一例と言えるでしょう。
今後も、技術革新を通じて、より安全で効率的な情報管理の実現を目指していきます。