相撲部が金芽米で挑む、新潟県立海洋高校の実証実験について

新潟県立海洋高校相撲部、金芽米の実証実験に挑戦

新潟県立海洋高校の相撲部は、食生活の質を向上させるために、金芽米を使用した栄養価の高い食事実証実験に取り組むこととなりました。この実験は、地方で大人の社会塾「熱中小学校」を運営する一般社団法人熱中学園の支援を受け、東洋ライス株式会社の協力により実施されます。

相撲部は、約350kg/月もの米を消費し、選手たちの体調管理のためには栄養価とコストの両立が欠かせません。新潟県糸魚川市に位置する同校は、特に体力と筋力が求められるスポーツ選手にとって、質の高い食事を提供することが重要です。そこで、今回の実験では、金芽米という新しい選択肢を取り入れ、健康面および環境への効果を評価します。

金芽米は、東洋ライスが独自に開発した無洗米で、胚芽の基底部を残し、栄養素や旨み成分を逃さず含有しています。この米の特徴により、選手たちがより効率的に栄養を摂取できると期待されています。実際、果たして選手たちの体調にどのような変化が見られるのか、今後のアンケート調査により確認していきます。

実証実験の目的

今回の実証実験では、主に以下の3つの要素を検証します。

1. 栄養価の高い米の活用による生徒の体調変化
生徒たちに金芽米を提供し、栄養がどのように体調に影響を与えるかを調査します。中でも、体力や集中力において改善が見られるかが注目されます。

2. 食べ残しの減少
金芽米は美味しさが際立つため、食べ残しが減少することが予想されます。食材コストの低減と共に、食品ロスの削減にもつながります。

3. 環境への配慮
無洗米の特性により、洗浄に必要な水や廃棄物を削減できます。この点が、環境意識の向上にどのように寄与するかも重要なテーマです。

これまでの経過と今後の展望

この実証実験は、「食の熱中小学校」の一環として開催され、首都圏の消費者が地方の生産者と交流しながら食文化について学ぶ中で、相撲部の支援を行ったことが発端です。この活動は、地域の特産品を知る良い機会となり、並行して選手たちの食事サポートにもつながっています。相撲部総監督の田海哲也監督も、食事支度の効率化やコスト削減を評価しており、感謝の言葉を述べています。

このプロジェクトを通じて、選手たちだけでなく、地域全体の食の在り方にも貢献できる可能性があります。実証結果がどのように活用されるか、今後の進展に期待が高まります。