来る7月8日、東京都立小平特別支援学校武蔵分教室が提供する新たな教育プログラム「ARどうぶつえん」が、東京都東村山市の多摩あおば病院において開催されます。この授業は、病院に入院中の子どもたちを対象としたもので、AR(拡張現実)技術を駆使して動物の生態をリアルに観察できる内容となっています。
これまで小児医療施設での支援を行なってきた「ARどうぶつえん 子ども病院ボランティア」活動が、児童思春期医療の現場での新たな展開を見せています。入院中の子どもたちが経験する機会の乏しい状況において、動物たちからの学びを通じて好奇心を刺激し、新たな知識の習得を促すことが重要です。
ARどうぶつえんの内容
ARどうぶつえんは、旭山動物園によって監修されたコンテンツで、実寸大の動物がAR技術で現実世界に登場します。観察室に足を運ぶことなく、スマートフォンやタブレットを使って動物の生態や動きを体感できるこのプログラムは、特に病院という特別な環境における学びの場において重要な役割を果たします。
授業は、以下のような内容を含みます。
1.
動物観察:AR技術によって生きた動物を身近に観察する。
2.
クイズワーク:動物に関する知識を深めるクイズ形式。
3.
感想共有:授業の最後に気づいたことや感情を共有し、互いの意見を尊重し合う。
授業の特徴
この授業の設計は、以下の重要な要素に基づいています:
- - 探究型の学び:動物の観察や発見を通じて、子どもたちの思考力や観察力が自然に育まれます。
- - 感情共有による心理的サポート:授業の最後に各自の思いを語ることで、相互の理解と共感が得られます。
東京都立小平特別支援学校武蔵分教室の主任教諭である下村太郎氏は、「入院中の子どもたちは、通常の学校生活から切り離された場面にいます。AR体験を通じ、自然や社会とのつながりを改めて感じてもらい、明るい未来を考えるきっかけになればと願っています。」とコメントしています。
今後の展開
また、この取り組みを行なっている株式会社STARIUMの代表、𫝆井清臣氏は、「私たちは、特別支援教育や医療の現場においても、子どもたちに『驚き』と『学び』の瞬間を届けることを目指しています。入院という制約のある環境にいる子どもたちが、動物とのふれあいを通じて知的好奇心を育む手助けができれば幸いです」と語ります。
ARどうぶつえんは、今後も教育機関や医療機関と連携し、誰もが楽しめる教育体験の提供を目指していきます。詳細については、公式サイトで随時情報を更新しています。