東京都とNTT東日本が手を組む新たなWi-Fi整備
東京都は2023年8月27日、NTT東日本株式会社との間で「公衆電話ボックスを活用したOpenRoaming対応Wi-Fiの整備・普及啓発等に関する基本協定」を締結しました。この取り組みの目的は、市民や観光客が簡単に利用できる安全で便利なWi-Fi環境を整えることにあります。
「つながる東京」を目指して
「つながる東京」というスローガンのもと、東京都は2024年度から2026年度までの3年間をかけて、公衆電話ボックスを利用したWi-Fi整備を全国規模で推進していく計画です。特に、山手線内の主要な駅周辺や、広く人が集まる公園などで、約1,500か所にWi-Fiスポットを設置する予定です。
OpenRoamingとは?
このWi-Fiスポットは国際規格であるOpenRoamingに対応しており、利用者は一度ログインすれば、次回以降は自動的に接続されるため、手間がかかりません。これにより、非常に快適な通信環境が実現され、特に観光客にとっても利便性が向上します。
災害時にも頼りにされる公衆電話
公衆電話ボックスはこれまでにも災害時の緊急通信拠点として重要な役割を果たしてきましたが、新たにWi-Fiサービスを追加することで、その機能はさらに強化されます。東京都知事の小池百合子氏も「災害時における通信確保やインバウンド対応に重要な役割を果たす」と述べています。
そして、東京都の目標は…
この取り組みにより、東京都が設置するWi-Fiポイントは、現在の約3倍、約3,600か所にまで増加します。これにより、安全で便利な通信ネットワークをさらに広げ、市民や訪問者全てに利用してもらえるよう願っています。緑色のステッカーが目印になりますので、ぜひ街を歩きながら探してみてください。
NTT東日本の期待
NTT東日本の代表取締役社長、澁谷直樹氏は、「公衆電話ボックスが平時の通信インフラとしても機能し続けることが重要です」と語っており、地域防災社会づくりへの取り組みとしても大きな意味を持つものと強調しています。今後の展開に非常に大きな期待が寄せられています。
地域との連携
この協定は、東京都が推進する「2050東京戦略」の一環であり、デジタルの道「TOKYO Data Highway」の構築を目指すものです。地域防災のための通信環境を強化するため、NTT東日本との連携を更に深めていく予定です。
今後、東京都内でのWi-Fi整備が進むことで、私たちの暮らしや観光の利便性が向上し、ますます「つながる東京」が実現されることを期待しています。