日立のAIシステム
2026-09-10 11:35:32

日立の新AIシステムが設計業務の品質と効率を革新

日立、設計業務を支援する新システムを発表



株式会社日立製作所は、製造業者向けに設計業務の支援を目的とした新しい「設計ナレッジシステム」(以下、本システム)を発表しました。このシステムは2026年7月からの提供開始を予定しており、設計の効率化と品質向上を目指しています。 設計業務は、熟練技術者の不足や技術の継承が課題となる中で、様々な情報からの判断が求められています。その一方で、重要な知見や情報が分散し、確認漏れや品質のバラつきが問題となっていました。こうした環境の中、製造業におけるAI技術の導入が期待されており、特に世界のAI市場は急成長しています。

日立の取り組み



日立はこの課題を解決するために、設計者に斬新な知恵やひらめきを提供することを目指して「DIW(Design Insight Workspace)」というコンセプトを推進しています。この一環として、設計ナレッジの蓄積と活用を通じて、設計品質を向上させるための次世代AIソリューション群「HMAX Industry」を発表しました。

本システムは、日立ハイテクが最初のユーザーとして実績を確認する「カスタマーゼロ」という取り組みの下で開発され、板金や製缶図面の検図作業に関しての実証テストが実施されました。このテストでは、設計の不備を自動的に抽出し、不具合が後工程に流出するリスクを大幅に低減することが確認されています。

AIエージェントの機能



本システムでは、AIエージェントが熟練者の知恵や経験、過去のトラブル情報をもとに、「暗黙知」を形式知に変換します。具体的には、テキストや図表から設計ルールを自動的に抽出し、設計ナレッジを一元的に蓄積する仕組みです。この情報は、チャットボットから簡単に検索・参照できるため、ユーザーにとって便利な環境を提供します。

さらに、3D CADデータを基に設計ルールに合わない箇所を高精度に可視化する機能も備えています。この設計ルールの一元化や自動チェックによって、確認作業や目視検図にかかる負担を軽減し、不具合の発見を早めます。

組織全体の資産に



このシステムは、設計現場での知識や経験を継続的に蓄積し、組織の資産として利用できるようにします。過去のトラブルを分析し、最新の知見を反映させることで、設計の質を向上させると同時に、新しい発見を促進します。また、この助けにより、設計者は本質的な業務に集中できる環境が整います。

未来への展望



日立は今後、設計だけでなく製造や品質管理、保守業務までを対象としたサービスを展開する計画です。設計ナレッジシステムをさらに進化させることで、設計から製造、検証までを一貫して支援し、ナレッジを自動的に蓄積・拡充する基盤を構築していくことを目指しています。これにより、現実のプロセスをデジタル化し、自律的な判断と制御を実現するフィジカルAIの領域にも展開していく予定です。

日立の「HMAX Industry」は、デジタル技術とドメインナレッジを融合した新世代のソリューションとして、製造業の未来を根本から変革し、より豊かな社会の実現に寄与することを目指しています。


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