建設ロボットの未来
2025-09-02 18:07:54

ロボット技術で建設業界の未来を切り拓く鴻池組の挑戦

ロボット技術で建設業界の未来を切り拓く



近年、建設業界は高齢化や人手不足といった深刻な課題に直面しています。これらの問題を解決すべく、鴻池組は先進的な技術を導入した新たな取り組みを行っています。2025年8月29日に行われた公開実験では、スリーブ検査システム「スリーブリング」と測量相番ロボット「スタッフィー」が登場しました。

スリーブ検査システム「スリーブリング」



背景と開発の目的


スリーブとは、コンクリート構造物において配管や配線を通すために設けられた穴のことです。従来のスリーブ検査は、多くの人手を要し、特に数百か所にわたる検査が求められ、工期の圧迫要因となっていました。この課題を解決するために、鴻池組は日本コンピュータシステム株式会社と手を組み、AIとARを用いた「スリーブリング」を開発しました。

システムの特長


「スリーブリング」は、簡単な手順でスリーブの検査を行います。ARマーカーを用い、タブレットを使って設置状況を撮影。その後、AIが画像認識を行い、検査結果をリアルタイムでWebアプリに反映させるという流れです。このシステムにより、膨大な時間と労力をかけていたスリーブ検査が飛躍的に効率化されました。実際に導入した結果、設計データとの整合性を瞬時に確認できるようになり、検査時間の短縮が実現したのです。

測量相番ロボット「スタッフィー」



開発の意図


同日公開された「スタッフィー」は、従来の手作業に依存していた測量業務を自動化することを目的に開発されました。鴻池組と建ロボテック株式会社が共同で開発したこのロボットは、作業効率を向上させることを目指しています。

ロボットの機能


「スタッフィー」は、測量スタッフを保持するためのテーブルと回転機構、さらにはスプレー装置を備えています。遠隔操作カメラシステムを搭載し、操作はディスプレイ付きのコントローラで行うことが可能です。公開実験の結果、スタッフの鉛直精度が保たれ、オペレーターが1人で実施できるため、省人化が達成されました。

今後の展望と期待


鴻池組では、スリーブリングとスタッフィーの技術をさらに進化させ、他の建設作業への活用も検討しているとのこと。DXやICT技術の活用を通じて、建設現場の課題を解決していく姿勢が強く伝わってきます。この挑戦が実を結べば、建設業界はさらなる効率化と発展が期待できるでしょう。

実施された公開実験について


  • - 日付: 2025年8月29日(金)
  • - 場所: 株式会社鴻池組つくばテクノセンター(茨城県つくば市)
  • - 主催: 株式会社鴻池組
  • - 協力会社: 日本コンピュータシステム株式会社、建ロボテック株式会社

建設業界の新たな未来を切り拓く鴻池組の取り組みは、今後も注目が集まることでしょう。これからの進展が待ち遠しいですね。


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