ぷらっとホームが発表した新しいSyslogアプライアンス
ぷらっとホーム株式会社が2025年6月26日に、Syslogに特化した新しいネットワークログ可視化アプライアンス『EasyBlocks Syslog Reporter』のリニューアル販売を発表しました。この製品は、もともと好評を得ていた『EasyBlocks Network Reporter』の後継機です。新たにヤマハ製のネットワーク機器との連携を強化し、Syslog機能を充実させています。
リニューアルの背景
最近、ログの長期保存や可視化、トラブルシューティングの迅速化が特に求められています。特にヤマハ製のルーターやアクセスポイントを使用したネットワークでは、柔軟で精密なSyslog解析が必要とされていました。これらの課題に応えるため、ぷらっとホームは主力として扱うSyslogサーバー機能の強化を中心に、製品の全面的なリニューアルを行いました。
主要なリニューアルポイント
1.
製品名の変更
新しい製品名は『EasyBlocks Syslog Reporter』で、旧製品の『EasyBlocks Network Reporter』からの改名です。
2.
ヤマハ製ネットワーク機器との連携強化
新たに、ヤマハの無線LANアクセスポイント「WLXシリーズ」向けに特化したSyslog検索テンプレートを追加しました。これにより、「Wi-Fi接続失敗ログ」などの迅速なトラブル調査が可能です。また、ヤマハ製ルーターやアクセスポイント専用のフィルタリングテンプレートも実装されています。
3.
Syslog機能の強化
- ログの統計表示機能が拡充され、ホスト別、日別、Priority別での表示が可能に。
- マイクロ秒単位のタイムスタンプに対応し、ログの順序精度も向上。
- 当社の従来モデルと比べて最大約5倍の受信性能を実現し、効率的なログ受信処理を行っています。
ユースケース
新製品がどのように利用されるかを具体的に見てみましょう。まず、ネットワーク機器から発生する異常ログをトリガーとして、メール通知によりトラブルを迅速に把握できます。また、各拠点ごとのログ件数を定期的に集計することで、傾向の変化や異常の兆候を早期に発見することが可能です。さらに、複数のSyslogを統合的に管理し、必要なログだけを検索・エクスポートすることでレポート作業を効率化することもできます。
既存ユーザーへの対応
すでに『EasyBlocks Network Reporter』を使っている顧客に対しては、2025年7月に提供予定のソフトウェアアップデートで『EasyBlocks Syslog Reporter』と同様の機能が利用できるようになります。このアップデートは、サポートサービス契約中の顧客には無償で提供されます。
製品機能一覧
- BSD-syslogメッセージフォーマット(RFC 3164)、IETF-syslogメッセージフォーマット(RFC 5424)に対応。
- SNMP Trapの受信・蓄積。
- Web UIによるログ一覧表示、検索機能。
- 高度な検索・フィルタリング機能が備わっており、必要な情報を迅速に抽出可能です。
- ログの発生時に設定条件に合致する場合、即座にメール通知を行うことが可能です。
- 特定の条件に基づいたログのレポート作成が可能で、運用・監視業務をサポートします。
今後の展望
新たに発表された『EasyBlocks Syslog Reporter』は、ぷらっとホームが展開する製品の中でも特に注目すべき製品の一つです。製品の出荷は2025年7月下旬を予定しており、同年の7月30日にはオンラインセミナーも実施予定です。このセミナーでは製品詳細、機能紹介、デモンストレーションが行われます。
企業情報
ぷらっとホーム株式会社は1993年に設立され、Linuxサーバーの先駆者として通信やネットワーク分野において多くの自社製品を展開してきました。特にIoT分野では、同社製のIoTゲートウェイが幅広く利用されています。『EasyBlocks』シリーズは、2011年のリリース以来、累計導入実績を持つ優れたネットワークアプライアンスとして、今後も多くの場面で活躍が期待されます。