かどや製油、アフリカのごま生産支援に乗り出す
2025年のアフリカ開発会議(TICAD 9)で、かどや製油株式会社は、ナイジェリアの小規模農家を支援し、持続可能なごまのサプライチェーンを構築する意気込みを示しました。
LOI締結の意義
この意向表明書(LOI)は、かどや製油が「国際農業開発基金(IFAD)」、「Olam Agri」、「MCアグリアライアンス」と連携し、その背景には、日本がごま種子のほぼ全量を輸入に頼る状況があります。特にナイジェリアは、日本の食文化を支える重要なパートナーとなってきました。しかし、ナイジェリアでは、天候の変動やインフラの問題が生産に影響を及ぼしており、貧困などの社会的な課題も深刻です。
持続可能な農業の実現
かどや製油の北川社長は、「ナイジェリアの農家が安定して高品質なごまを生産できるように支援し、その結果、日本の食卓に届くごま油の供給を確保することが私たちの使命です」と強調しています。さらに、ナイジェリアでのごま油の需要が国際的に拡大している現状の中で、同社が果たす役割はますます重要になっています。
167年続く伝統と未来
1858年の創業以来、かどや製油はごま油一筋で製品を作り続けてきました。特に「純正ごま油」は、世界中で高い評価を受けており、海外でもそのシェアを広げています。最近では、研究開発にも力を入れ、脱脂ごまの利用方法についても模索しています。これにより、さらなる製品の価値向上を目指しています。
新しいパートナーシップの形成
政府機関や他のアグリビジネスとの協力を通じて、持続可能な農業の実現に向けた支援の輪が広がってきています。Olam AgriやMCアグリアライアンスとの連携はとても重要で、特にOlam Agriは、ナイジェリアでの農業開発において重要な役割を担っています。これにより、地元の農家が安心してビジネスを行える環境を整える努力が続けられています。
未来の展望
今後もかどや製油は、ナイジェリアの小農家を支援する取り組みを強化し、地域社会の発展と共に、日本国内外におけるごま油供給の安定性を目指していきます。全てのステークホルダーと共に、新しい価値を創出し、持続可能な未来を築いていく考えです。
かどや製油の概要
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設立: 1858年
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業種: ごま油、食品ごま等の製造販売
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所在地: 東京都品川区
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代表者: 北川 淳一
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公式ウェブサイト: かどや製油
かどや製油の挑戦は、単なるビジネスの枠を超え、国際的な協力を通じて持続可能な未来の実現に貢献するものとして、広く注目されています。