免疫プロテイン ハンドブックⅡの発行
オルト株式会社が新たに編集・発行した『免疫プロテイン ハンドブックⅡ』は、免疫に関する最新の研究成果を集約した一冊です。本書は、とりわけ「制御性T細胞」(Treg)に焦点を当て、そのメカニズムに関する情報や、新たに開発された食品素材「免疫プロテインIMP26」に関連した研究データが収められています。最近、制御性T細胞は2025年のノーベル生理学・医学賞で注目を浴びており、この分野の研究が進んでいます。
制御性T細胞(Treg)とは
制御性T細胞は免疫系の調整役を担う重要な細胞です。これらの細胞は、他の免疫細胞の働きを制御し、免疫システムが適切に機能するためのバランスを保つ役割を果たしています。近年、アレルギーや自己免疫疾患、がんなどの病気のメカニズム解明において、Tregの研究が期待されています。これにより、新たな治療法の開発へと繋がる可能性が広がっています。
免疫プロテインとTreg研究
本書では、九州大学の名誉教授吉開泰信氏や早稲田大学の鈴木克彦教授など、各分野の専門家による最新研究も掲載されています。特に、吉開氏の研究室で実施されたマウスを用いた基礎研究では、免疫プロテインがTregの発現を高める可能性が示されています。この研究結果は、二種類の細胞、すなわち制御性T細胞とTh17細胞のバランス調整に寄与する内容であり、今後の研究が非常に楽しみです。
アスリートにおける研究データ
さらに、『免疫プロテイン ハンドブックⅡ』では、ヒトを対象とした臨床試験のデータも報告されています。運動時における身体的負荷に関する研究では、免疫プロテインを摂取したグループが、腎機能や炎症性サイトカインの変化を示すデータが得られました。この他、大学女子バドミントン選手への試験では、摂取したグループが通常のプロテインを使ったグループに比べ、口腔内抗体の分泌が高い傾向にあることが確認されました。これらの結果は、アスリートのコンディショニングに対する免疫プロテインの影響を示しており、特に運動による身体へのストレスに対する効果が期待されます。
免疫プロテインIMP26の特性
免疫プロテインIMP26は、母子免疫の原理を応用したHIT(過免疫化技術)によって製造された食品素材です。この技術では、人間が感染しやすい26種類の病原菌を無害化し、それを乳牛に投与し、得られたミルクを原料としています。オルト株式会社は、ノーベル賞で再注目されるTreg研究の成果を生かして、アスリートや健康意識の高い方々のためのコンディショニングをサポートする商品展開を進めてまいります。
『免疫プロテイン ハンドブックⅡ』の概要
本書の編集・発行はオルト株式会社が担当し、監修は吉開泰信氏、鈴木克彦氏、田邊元氏という専門家たちです。内容には、制御性T細胞に関する研究成果、腎機能、抗炎症作用、IgA抗体に関するデータが含まれ、免疫プロテインIMP26の可能性を広げる貴重な資料となっています。今後も研究の進展が期待され、多くの読者にとって興味深い一冊です。