コグニザント株式会社とオムロン株式会社は、2025年4月8日、製造業の革新を目指した戦略的パートナーシップ契約を締結しました。この協業は、コグニザントが誇る先進的なIT(情報技術)と、オムロンが展開するOT(制御技術)を融合させることで、未来のモノづくりを実現するためのものです。具体的には、労働効率と生産性の向上、さらには温室効果ガスの排出削減を通じて、持続可能な製造を進めるとともに、経済的な価値と社会的な価値の両立を目指します。
このパートナーシップのもと、両社はエンドツーエンドのソリューションの実装、運用、保守を共同で行います。コグニザントは、オムロンの高品質な現場データ収集機能を活かし、高度なデジタルソリューションを提供。オムロンは、さまざまな制御機器のエンジニアリングパートナーとしても協業に参加します。
コグニザントは、IT-OTコンバージェンスに特化しており、オムロンの自動化技術と連携して、デジタルトランスフォーメーションを推進します。この提携では、オムロンのセンサー、コントローラー、ロボットなどの製品と、コグニザントのAI、IoT、クラウド技術とが融合。これにより、製造業界における新たなフレキシビリティと効率性を提供します。自動車や電子機器、ライフサイエンスなど、多岐にわたる業界向けに、現場の実装からコンサルティングまでの包括的なソリューションを提供し、両社の強みを最大限に活かします。
さらに、コグニザントとオムロンは、継続的なIT-OTの分析と改善を通じて、製造現場の様々な課題に対処し、革新的なビジネスモデルを確立することを目指します。このIT-OT統合は、持続可能な製造を促進し、生産性と労働効率の向上、温室効果ガスの削減にも寄与します。
オムロンの製品ラインナップから得られた高品質なフィールドデータは、コグニザントのAsset Performance Excellence(APEx)プラットフォームや「OnePlantTM」の成熟度評価ツールに活用され、製造業向けコンサルティングが行われます。これにより、データと実績が結び付くことで、問題分析から経営視点での優先順位づけまでが迅速化されます。
コグニザントのCEOであるラヴィ・クマールS氏は、このパートナーシップの重要性を強調し、「お客様が求める知識とデジタルファクトリー内の複雑なテクノロジーに対応する戦略的パートナーとして、オムロンとの協業により世界中のモノづくり革新に貢献できることを嬉しく思います」と述べています。また、オムロンの辻永順太CEOも「ITとOTの融合を進め、生産性や業務ロスの削減を実現していく」とコメントしています。
このように、コグニザントとオムロンの協力によってもたらされるワンストップソリューションは、今後の製造業のデジタルトランスフォーメーションにおいて重要な役割を果たすことが期待されています。両社の技術と知識を結集し、革新技術を駆使することで、持続可能な製造業の未来を切り開いていく姿勢が、業界全体に新たな気運をもたらすことでしょう。