大垣ケーブルテレビの新アーカイブシステム導入
最近、株式会社ネクフルが株式会社大垣ケーブルテレビ(以下、OCT)にカスタマイズした映像素材管理システム「necfru MAM」が話題を呼んでいます。このシステムは、地域放送局の制作現場で発生する課題に応じた機能を盛り込んでおり、業務の効率化に寄与しています。
導入背景と課題
OCTは岐阜県大垣市に拠点を置くケーブルテレビ放送局で、自社制作のニュースや地域番組を日々増やしています。しかし、増え続ける映像コンテンツのアーカイブや活用方法において、いくつかの課題に直面していました。具体的には、以下の点が問題でした。
- - 番組カテゴリーや放送日での絞り込みが難しい:従来のファイル共有ソフトでは、必要な映像を探すのに多くの時間がかかっていました。特に、特定のテーマや日にちでの検索が非常に手間でした。
- - 動画の内容確認がしにくい:特に動画の中身を確認するために、いちいちファイルを開かなければならず、無駄な作業が増えていました。
- - 安全な共有体制の構涼が難しい:社内での安全なデータ共有が難しく、外部からのアクセスを制限するための仕組みが不足していました。
これらの課題は、制作スタッフに過剰な業務負荷を与え、過去の素材を効率的に活用する機会を逃す原因となっていました。そこで、メディア素材の一括管理を実現する「MAM(Media Asset Management)」に着目し、ネクフルがその導入を提案したのです。
necfru MAMのカスタマイズ内容
新たに導入されたnecfru MAMには、OCTのニーズに応じた多彩な仕様が組み込まれています。具体的には、以下の機能が特徴です。
- - 詳細検索機能:制作カテゴリ、地域名、放送日などに基づいた精密検索が可能で、必要な素材を短時間で見つけ出せます。
- - プレビュー確認機能:ファイルを開かずに中身を確認できるため、時間を大幅に節約できます。これにより、無駄な操作が減少し、迅速な判断が可能になります。
- - IP制限による利用制限:社内限定で利用できるため、外部の関与は不要。安全な環境が確保されています。
- - 期限付きURLの発行:必要に応じて外部共有を行う際に、期限付きのURLを生成可能です。
導入後の効果
MAMの導入により、OCTの制作現場では大きな変化が訪れました。最も顕著な点は、業務の効率が飛躍的に向上したことです。具体的には、以下のような利点が実現されました。
- - コンテンツの検索や共有がスムーズに:必要な映像素材に迅速にアクセスできるようになり、過去の映像を再利用しやすくなりました。これにより、時間の節約だけでなく、制作物のクオリティも向上しています。
- - セキュリティの確保:社内外のアクセス制限を行うことができ、情報漏洩のリスクも低減しました。安心してシステムを利用できることは、スタッフのストレスも軽減します。
担当者のコメント
OCTの放送部にいる井口卓也様は、以下のようにコメントしています。「アーカイブをクラウドでやりたいと考えていましたが、多くの業者から提示されたのは物理メディアの提案でした。その中でnecfruさんは、AWS上に独自のアカウントでカスタマイズできる提案をしてくれました。」
井口様は、「クラウドのデータ量増加にも柔軟に対応でき、必要な機能を持つMAMシステムを共に構築できたことに満足しています。」とし、今後もさらにアーカイブの活用の幅を広げていくことへの期待を寄せていました。
necfru MAMとは
necfru MAMは、放送局や映像制作の現場における動画素材の「管理」「検索」「共有」を一元化する、クラウドベースのアーカイブ管理システムです。制作カテゴリーや放送日、タグでの詳細検索やプレビュー機能、社内外の安全な共有を可能にし、業務に即したカスタマイズにも柔軟に対応しています。一般的なファイル共有ソフトでは難しい、制作現場ならではのニーズに応える設計がなされています。
今回のOCTとの協業事例は、地域における放送局が新しい技術を導入し、業務の効率化を図れる一つの成功例となりました。今後もnecfruのシステムが、多くの映像制作現場において役立つことが期待されます。