新幹線トンネルDX
2025-04-08 18:03:36

新幹線トンネル検査に新技術を導入しDXを加速するJR東日本の挑戦

JR東日本は、新幹線のトンネル検査に革命をもたらす新技術を導入すると発表しました。この取り組みは、安全・安定輸送の向上や業務のデジタル化(DX)を目指しています。2025年度から新たに取り入れられる「ひび割れ自動抽出技術」と「二時期比較技術」は、トンネルの検査において日本初の試みです。

鉄道土木構造物は、列車の通過や外部環境から影響を受け、定期的に検査を行わなければなりません。特に、トンネルの覆工コンクリート表面に現れるひび割れに着目していますが、これまでの手法では変化した部分を見逃してしまう可能性がありました。そこで、AIを駆使した新技術が必要とされていたのです。

新技術の開発背景


新幹線のトンネル検査では、検査員が目視でひび割れを特定し、その状態を記録する必要がありました。しかし、この方法では見落としや人為的なミスが発生するリスクが高く、精度の向上や作業の効率化が求められていました。今回の新技術の導入により、これらの課題を克服することが期待されています。

ひび割れ自動抽出技術は、富士フイルム株式会社のAI画像解析技術を基に開発され、訓練されたAIモデルがトンネル内のひび割れを高精度で特定できる仕組みです。これにより、従来の人手に依存したプロセスが自動化され、検査員の作業負担が軽減されます。

一方、二時期比較技術は、過去のデータを元に異なる時期のひび割れを比較し、変化点やその程度を定量的に示します。この技術により、現場での再確認が必要な場所を事前に特定でき、効率的な検査作業が実現します。

検査プロセスの進化


これらの技術を活用した「変状展開図」は、トンネルの状態を視覚的に示す重要なツールです。新技術導入後は、従来の手作業で行われていたひび割れの抽出がAIによって自動化され、見落としのリスクが大幅に低くなります。また、進展したひび割れの位置を明確にすることで、昼間に必要な箇所を特定し、夜間作業の時間を20%削減することも可能になります。

今後の展望


JR東日本は、今後もこのDXの進展を続け、トンネル以外の施設でも同様の技術を導入する計画です。覆工表面画像には路盤が含まれていないため、今後は路盤も含めたトンネル全景を確認できる装置の開発を進め、より安全な鉄道運行が実現するでしょう。

また、AIによる画像解析の技術開発は続けられ、さらなる効率化と安全性の向上が期待されます。この技術革新を通じて、JR東日本は今後も日本の鉄道業界の先駆者としての役割を果たし続けることでしょう。新幹線の誇り高い歴史に、さらなる進化をもたらす取り組みが展開されるのです。


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