Blossom Energyが広島県の研究開発支援補助金に採択、革新的な蓄熱技術の実証へ

株式会社Blossom Energy、広島県の支援を受け新たな蓄熱技術に挑戦

2023年、株式会社Blossom Energyが広島県の「令和6年度新たな価値づくり研究開発支援補助金」に採択されました。この補助金を通じて、同社は蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」の実証試験を広島県で進めることができるようになりました。

新たな価値づくり研究開発支援補助金とは

この制度は、経済環境が厳しい中でも、広島県内の企業が研究開発を進め、持続的な成長を図ることを目的としています。製造業をターゲットに、実用化に向けた具体的な開発を支援するもので、補助率は一般型で50％、カーボンニュートラル関連の重点型では最大67％（5,000万円）が支給されます。

採択されたプロジェクトの概要

事業名

「黒鉛蓄熱材製造技術を用いた化石燃料を使用しない水・ガス加温システムの開発」

背景と課題

世界のエネルギー消費の70％が化石燃料によって賄われており、特に製造業ではこの依存が強いです。熱需要が排出する温室効果ガスは全体の10～15％を占めており、日本やASEAN諸国では熱エネルギーの脱炭素化が喫緊の課題として浮上しています。

技術の特徴

このプロジェクトでは、再生可能エネルギーからの電力を「黒鉛」に蓄え、需要に応じて柔軟に熱を供給できる高性能蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」の研究開発が行われます。この技術により、安定した高温熱エネルギーを提供することが可能になり、特に近年の温暖化対策に貢献することが期待されています。

今後の展望

2025年度内には広島県で実証試験を開始し、ゴルフ場の温浴施設など、幅広いニーズに応える予定です。最終的には自動車製造業の塗装乾燥工程への応用を目指し、環境負荷を大幅に削減することを目指します。

また、2026年度にはデータセンターや冷暖房設備、蒸気ボイラなど様々な製品にこの技術を応用し、エネルギーの新たな利用形態を社会に広めていく計画です。