教育現場の新たなコミュニケーションツール
LINEヤフー株式会社が、新たに学校向けの総合ソリューション「LINEスクール」を発表しました。この取り組みの第一弾として、学校と保護者の連絡を円滑に行うための「LINEスクール 連絡帳」が提供されます。このサービスは、LINE公式アカウントを通じて、教育機関と家庭とのコミュニケーションを一新し、効率化を図るものです。
教育現場の課題
2024年12月、財務省が出した「教師を取り巻く環境整備に関する合意」によると、教職員の時間外労働を約30時間に縮小することが求められています。しかし、現在のところ、教師と保護者間の連絡がデジタル化されている学校は45%に過ぎず、大多数の教育現場では依然としてアナログな手法が使われています。特に教職員の多くは、相変わらず時間外の労働が多く、教員の64.5%が小学校で「月45時間以上」の時間外労働を強いられています。
この実態を改善するために、LINEヤフーはデジタル化を推進し、教育現場をサポートすることが重要であると考えています。新たに導入される「LINEスクール 連絡帳」は、そんなニーズに応えるサービスです。
「LINEスクール 連絡帳」の特徴
「LINEスクール 連絡帳」は、学校と保護者間の効果的なコミュニケーションを実現するために、洗練された連絡機能を備えています。具体的には、学校からの通知やお知らせの配信、遅刻や欠席の連絡、日程調整などがスムーズに行えます。
特に注目すべきは、多くの人が日常的に利用している「LINE」を介して情報をやり取りできる点です。これにより、学校から保護者へのサービス説明の必要がなくなり、新しいアカウントを作成する手間も省くことができます。
また、学校教職員は、ウェブブラウザを通じた専用の管理画面で、紙ベースのプリントや電話対応を減らし、業務の負担を大幅に軽減できるでしょう。特に、欠席確認や提出物の催促にかける労力が削減され、ペーパーレス化による経費削減も図れます。
無料から始められる
「LINEスクール 連絡帳」は、基本機能が無料で利用できるフリープランが用意されているほか、業務効率化を追求する学校向けのベーシックプランも提供されています。さらに、2026年3月末までは、ベーシックプランのすべての機能を無償トライアルとして利用可能です。
利用者の声
先行導入を行った学校からは、「保護者への説明が不要で、返信率が高い」ことや、業務負担が軽減されたことへの評価が寄せられています。これにより、教職員のワークライフバランスが改善されつつあることが伺えます。
「教育が変われば、社会は変わる」
LINEヤフーは、教育が持つ力を信じており、今回の「LINEスクール」を通じて、より良い教育環境の実現に寄与していく意向を示しています。「教育が変われば、社会は変わる」という思いのもと、引き続き教育現場を支える取り組みを進めていく予定です。
教育現場がデジタル化にシフトする中で、LINEを利用することでコミュニケーションが円滑に進むこの新しい試みは、多くの学校にとって大きなメリットとなるでしょう。ぜひ、今後の教育環境の変化にご注目ください。