新たなプラスチックリサイクル
2025-10-16 10:49:37

ロッテとレゾナックが手がける新たなプラスチックリサイクルの未来

ロッテとレゾナックの新しいプラスチックリサイクル計画



2025年10月、株式会社ロッテと株式会社レゾナックは、埼玉県狭山市のロッテ狭山工場において、使用済み容器包装プラスチックのガス化によるケミカルリサイクルを開始します。この取り組みは、日本ウエストグループと共同で進められ、持続可能な資源利用を目指しています。

使い捨てプラスチックの課題



近年、プラスチックの使用後の処理が環境問題として大きな注目を浴びています。特に、海洋プラスチック汚染やマイクロプラスチックの問題、さらには温室効果ガスの排出を伴う焼却処理など、様々な課題が浮かび上がっています。こうした課題を解決するため、ロッテは使用済み容器包装プラスチックの処理において、RPF化(Refuse Derived Paper and Plastics densified fuel)を行ってきましたが、より高度なリサイクル手法が求められる時代が来ています。

ガス化ケミカルリサイクルの手法



今回の取り組みにおいて、ガス化ケミカルリサイクルは、使用済みプラスチックを高温でガス化し、分子レベルまで分解します。その結果、化学品として再生され、具体的には水素やアンモニア、二酸化炭素などが生成されます。これらはその後、レゾナックを通じて市場に還流されることになります。2025年度には、ロッテ狭山工場から約10トンのプラスチックがこの方法でリサイクルされる見込みです。

サステナビリティとバリューチェーンの変革



ロッテは「ロッテ ミライチャレンジ2048」というサステナビリティ目標を定め、環境への影響を最小化するための取り組みを進めています。その中で、サーキュラーエコノミーを実現するため、原材料の調達から廃棄までのバリューチェーン全体における環境負荷の低減を目指しています。今回の新たなリサイクル施策は、その一環として位置付けられています。

一方、レゾナックもサステナビリティを重視し、脱炭素社会の実現や資源循環型社会への移行に注力しています。2003年以来、川崎市の事業所で世界唯一の長期商業運転を行うプラスチックのガス化ケミカルリサイクル技術を活用し、さらなる資源循環と脱炭素化の実現を進めています。

今後の展望



ロッテとレゾナックの取り組みは、新たな資源循環のモデルとなることを目指しています。社会全体が抱える使用済みプラスチックの問題に取り組み、環境負荷を軽減するための努力を続ける意義は大きいです。今後も、この共同プロジェクトを通じて、プラスチックの有効利用や持続可能な社会の実現に向けてステークホルダーと共に取り組む姿勢を貫いていくことでしょう。

この取り組みは、単なるリサイクルを超え、環境問題に対する意識を高め、持続可能な未来への第一歩となることを期待しています。


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