絶縁ステンレス鋼FI
2025-01-08 08:51:55

日本金属が開発した絶縁ステンレス鋼FI仕上が電子機器の小型化に貢献

日本金属が開発した絶縁ステンレス鋼FI仕上の注目ポイント



日本金属株式会社が、電子機器向けの新技術として「絶縁ステンレス鋼FI仕上」を開発しました。この新しい素材は、近年のスマートフォンやゲーム機など、電子機器の小型化の要請に応えるものです。従来は導通部に絶縁テープや樹脂などの処理が施されていましたが、コストがかさんだり、スペースを取ったりという課題がありました。

そこで、同社は無機皮膜を施したステンレス表面を用いた独自のFI仕上を発表しました。この仕上げにより、加工の後処理が不要になり、スペースの最適化を図ることができるのです。具体的には、皮膜の厚みが約1μmと非常に薄く、電子機器のさらなる小型化を実現します。

FI仕上の特長


FI仕上の最大の特徴は、高い表面絶縁抵抗を有している点です。50MΩ以上の抵抗値を持ち、デジタルマルチメーターを用いた測定でもその特性が裏付けられています。さらに、皮膜は850℃の高温環境下でも安定した状態を維持し、耐傷付き性に優れた硬質な無機被膜です。これにより、摺動部においても十分な性能を発揮します。

また、FI仕上はステンレス鋼だけでなく、他の金属についても試験が行われる可能性があり、多様なニーズに応えることが期待されています。

環境への配慮


FI仕上はその特性によって、環境負荷を大幅に低減します。絶縁処理の必要が無くなることで、環境配慮型製品「エコプロダクツ」としても認定されており、同社は2050年のCO₂排出量Net Zeroを目指して取り組みを進めています。日本金属は、独自の基準で環境配慮を実現した製品を拡販することで、カーボンニュートラルに向けた社会への貢献を目指しています。

第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」


本プロジェクトは、日本金属の第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」のビジョンに基づいています。この計画は、「人と地球にやさしい新たな価値を共創する」という理念のもとに、多様な素材を圧延し、最終製品の要求性能を実現することを目指しています。このように新技術や新製品の開発を進めることで、事業構造の変革を図ることを目指しています。

最後に


日本金属の新技術「絶縁ステンレス鋼FI仕上」は、電子機器をはじめとしたさまざまな分野での利用が期待されており、その特性から効率的な生産性向上やコスト削減が見込まれます。これからの技術動向に注目が集まります。詳しい情報については、日本金属の公式ウェブサイトをご覧ください。


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