2025年父の日のSNS傾向調査
株式会社ホットリンクが、2025年の父の日に関するSNS(X)投稿の調査を実施しました。企業が展開するマーケティング戦略を考える上で、SNSでの言及状況は非常に重要です。本記事では、特に母の日との比較を通じて、父の日のSNS上での注目度や利用者の動向を把握します。
調査方法と結果概要
今回の調査では、ホットリンクがMeltwater社のソーシャルメディア分析ツールを活用しました。Xにおける「父の日」に関する言及数を集計し、リポストや返信を含む全投稿を「言及数」とし、オーガニックな投稿のみを「UGC数」と定義しています。2025年の父の日当日の言及数は約59万件で、2024年の同時期に比べ約10.8%の減少が見られました。UGC数は約7.9万件で、こちらも10.4%の減少となっています。
言及数とUGC数の推移
直近1ヶ月のデータでは、言及数が前年に比べ25.6%減少し、UGC数は6.1%増加しています。この状況は、母の日が過ぎた5月11日頃に父の日に関連する話題も増え始めたことを示唆しています。特に、5月下旬から6月にかけては、UGC数が徐々に増加し、ユーザーの関心が高まっている様子が伺えます。
直前のUGC数を見ると
2025年6月1日から15日のデータでは、特に父の日の前日(6月14日)に18,929件、当日(6月15日)には78,814件ものUGCが寄せられ、関心のピークが確認されました。これにより、父の日直前の数日間に一気に関心が集まることが明らかです。
母の日との比較
母の日に関するSNS投稿の言及数やUGC数は、当日だけでなく、直前の1カ月間でも高い傾向が見受けられました。これは、企業による販促活動やキャンペーンが盛んに行われ、早期から話題に上がりやすいことを示しています。一方で、父の日は当日の言及数は母の日には及ばないものの、一定の規模での言及やUGC数が見られ、消費者の意識の変化と関係していると言えます。
専門家の見解
ホットリンクのデータアナリストである辻元は、SNS上では母の日の方が大きな話題となっていることから、企業によるキャンペーンの多さが影響しているとの見解を示しています。しかし、父の日もなお魅力的なマーケティングの機会であると強調。競争の少ない状況を逆手に取り、関心を集めることができれば、企業のブランド力を強化するチャンスがあると指摘しています。
結論
父の日は母の日と比べるとSNS上では話題にされにくい状況です。しかし、正しいマーケティング戦略と消費者の行動を見極めることで、十分にインパクトを持つイベントであることが分かりました。ホットリンクは、今後もSNSにおけるクチコミ調査を行い、得られた情報をもとに、企業のブランド戦略をサポートしていく方針です。
この調査結果は、企業が今後の父の日に向けたプロモーションを計画する際の参考になります。消費者の意識の変化を捉えて、魅力あるアプローチをすることで、父の日に関するビジネスチャンスをさらに広げることが可能です。