エルピクセルが新たな肺がん検出AI「EIRL Chest CT」を販売開始
エルピクセル株式会社(東京都千代田区)から、医師による診断支援を目的とした「EIRL Chest CT」の販売が開始されました。この医療機器は、胸部CT画像から肺結節の候補を抽出し、自動的に体積や最大径、CT値などを計測することで、医師の診断をサポートします。
1. EIRL Chest CTの特長
EIRL Chest CTは、低線量CT撮影に対応しており、患者への放射線の負担を軽減しつつ高精度な解析を実現しています。従来のCT検査での精度が求められる中、特に肺がんの早期発見を支援するために開発されました。肺がんは日本における死因の一つであり、早期の検出が患者の生存率を大きく左右します。
この新しいソフトウェアは、肺結節候補領域を明確に示すことで、医師が見落としがちな細かな所見を逃さないように設計されています。性能試験においても、医師が単独で診断を行う場合に比べ、EIRL Chest CTを併用することで検出感度が向上するとの結果が出ています。
2. 市場のニーズに応える
患者への負担軽減はもちろん、医師の業務をサポートするAI技術は、医療現場においてますます重要性を増しています。エルピクセルは、医療機器製造販売承認を取得し、大学病院からクリニックに至るまで、全国900以上の医療施設に導入されています。これにより、膨大な数のCT画像の解析が進み、累計解析件数は1000万件を超えています。
3. 健康診断における活用
肺がんの早期発見は、いわゆる「定期健康診断」や「精密検査」において特に重要です。胸部CT検査は多くの施設で行われている検査であり、肺結節は放射線画像で見えるサイズとしては3mm以上の場合などがありますが、見落としのリスクは常に存在します。エルピクセルのAIはこのリスクを低減し、医療現場での信頼性を高めています。
4. エルピクセルの今後
エルピクセルは、AIを活用した医療画像診断支援技術をさらに進化させていく考えです。EIRLシリーズは、2019年にリリースされた脳MRI用の解析ソフトから始まり、以降も頭部、大腸、胸部と拡張してきました。これまでのフィードバックに基づき、今後も性能向上を目指し続けていきます。
また、エルピクセルは「医療従事者向け」のEIRLプロダクトサイトを運営しており、最新情報や技術レポートを提供しています。
今後も、医療現場の効率化と患者の安全を第一に考え、踏み込んだサービスの提供を推進していく考えです。
【お問い合わせ先】
エルピクセル株式会社EIRLビジネス本部
TEL:03-6259-1713
メール:eirl-cs@lpixel.net