収入と貯蓄の今
2025-12-22 12:43:44

2025年版収入と貯蓄に関する調査から見えた傾向とは

2025年版収入と貯蓄に関する調査結果



調査概要


マーケティングリサーチ会社、株式会社アスマークが2025年9月に実施した「収入と貯蓄に関するアンケート調査」は、有職者(パートアルバイトを除く)20~50代の男女を対象とし、収入や貯蓄についての意識や傾向を探るものです。本記事では、調査結果をもとに私たちの貯蓄状況と収入の満足度の変化を追います。

貯蓄総額の推移


国税庁のデータに基づくと、日本の民間企業における平均給与は478万円で、前年より3.9%増加しています。また、総務省の家計調査によると、二人以上世帯の平均貯蓄額は1,984万円となり、2002年以降で最多を更新しました。これは周囲の生活環境が良くなったことを示していますが、物価上昇の影響により、私たちの実感とは異なるかもしれません。

調査結果をみると、10年間で「低貯蓄層(100万円未満)」は半減し、貯蓄額の底上げが見られます。しかし、2025年時点で「100万円未満」の層が依然として13.0%を占め、セキュリティが心配されています。これに対し、「500枚1,000万円」の貯蓄層は年々増加し始め、特に「3,000万円以上」の層も見受けられます。この動向から、基本的には財政的な基盤が強化されていることがわかります。

月々の貯蓄習慣


調査によれば、「月々の貯蓄はしていない」と回答した人が全体の24.8%と過去最高を記録しました。2021年から2025年の間に4.4ポイントの上昇が見られ、物価の高騰が影響を与えている可能性があります。特に未婚層では30%以上が貯蓄を行っていないという結果が示されています。一方、既婚層は比較的貯蓄意識が高く、男性20〜30代は12%、女性20〜30代は11%と低い数値に留まっています。

貯蓄の理由


貯蓄の目的は「老後資金のため」という回答が56.6%と最も多く、次に「将来の不安」が45.2%、そして「安心感」が43.0%と続きます。上位の回答はすべて将来への備えに関するもので、安定した生活を求める気持ちの強さが現れています。しかし、これらの項目は2021年の調査と比較して10ポイント近く減少しており、コロナ禍明けの消費志向の変化を反映している可能性もあります。

収入に対する満足度


調査結果によると、収入に対する「不満計(不満+やや不満)」は2015年の過半数超えから2025年には約4割まで改善されており、全体として満足度が向上している傾向があります。しかし、依然として『満足計』(満足+やや満足)の割合は24.1%で、『不満計』が41.5%と多くの人が現状の収入に納得していないことが明らかです。特に男性20〜30代既婚層は「満足」との回答が20%と高めであり、逆に未婚層、特に男性40〜50代の不満は48.0%と、高い水準を示しています。

おわりに


調査結果は、私たちの貯蓄習慣や収入に対する感情が大きく変わっていることを示しています。生活環境の変化や物価高の影響を受けながら、今後どのように対応していくのかが非常に重要です。金融リテラシーを高めると共に、貯蓄への意識を活かして、安心できる未来を築いていきたいものです。


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