AIと自動化が実現する次世代の合成受託サービス
東京都中央区に拠点を置く株式会社アクセラレート・バイオが、Chemlex社との新たな業務提携を発表し、AIを駆使した低分子化合物の合成受託サービスをスタートしました。今回の提携により、Chemlex社は、独自の技術に基づく全自動化プラットフォームを活用し、創薬の分野において新しい風を吹き込むことでしょう。
クローズドループシステムとは
Chemlex社のサービスは、AI技術を組み合わせたクローズドループシステムにより成り立っています。このシステムでは、DRY LABに搭載されたAIがWET LABからのデータをリアルタイムに学習し、自律的にロボットを制御します。これにより、反応に関わる化合物の合成において高効率且つ高精度を実現します。
WET LABの機能
WET LABでは、毎日行われる数千件の反応を全自動のロボットが処理し、情報を収集。これらのデータは全ての合成反応の基盤となり、AIがさらなる最適化を促進します。具体的な機能は以下の通りです:
- - 高スループット合成:複数の反応を同時に実施し、迅速な結果を得ることができます。
- - 自動分析機能:サンプリングや希釈、濾過などのプロセスが完全自動化されており、実験の効率を大幅に向上させます。
DRY LABのAIモデル
Chemlex社のAIモデルには、合成ルートの最適化や条件設定に関する高度な機能があります。これにより複雑な化学反応も簡単に管理でき、高い精度での合成が可能です。具体的には以下の機能があります:
- - 最適な合成ルートや反応条件を設計
- - LCMSスペクトルの解析
- - 精製条件の提案
実績紹介
初期のCMC(化学薬品製造)プロジェクトにおいて、Chemlex社はそのWET LABとDRY LABをフル活用し、低収率の反応条件を最適化しました。具体的には、3種類の脱離基、6種類の溶媒、10種類の塩基、4種類のルイス酸を組み合わせ、8日間で1510もの反応を実施しました。この結果、最大98%の収率を達成し、コストを60%以上削減することに成功しました。
まとめ
このように、Chemlex社のAI搭載プラットフォームは、創薬分野において革新をもたらす可能性を秘めています。高効率・高精度な合成サービスを展開することで、研究開発を加速させるでしょう。また、今回のサービスに関する詳細やお問合せは、アクセラレート・バイオの公式サイトよりご確認いただけます。興味のある方はぜひチェックしてみてください。