アーバンエックス、ドラぷらイノベーションラボに採択
東京都中央区に本社を置く株式会社アーバンエックステクノロジーズは、NEXCO東日本が実施するアクセラレータープログラム「ドラぷらイノベーションラボ」の第IV期で採択企業の一つとして選ばれました。今回の選定は、127件の応募の中から行われたもので、アーバンエックスが提案した「AIによる区画線剥離率の測定システム」がその一環として評価されています。
採択された事業とは
アーバンエックスが開発を進めるこのシステムは、未来の自動運転車の普及に伴い、区画線の維持管理と状態把握の需要が高まると考え、実現に向けて取り組むものです。現在、区画線の管理は主に人間の目視点検に頼っており、人口減少や労働環境の変化によって点検技術者が不足する実態もあります。これらの課題に対処するため、アーバンエックスは自身の強みである道路の損傷検知技術を活用し、より効率的かつ正確な区画線管理を目指しています。
具体的な施策としては、車載スマートフォンを用いた区画線の撮影から始まり、AIによる剥離の自動判定、さらにはデータの集計と可視化の手法を検討することを予定しています。これにより、迅速かつ正確な情報提供を行うことが可能となるでしょう。
ドラぷらイノベーションラボの概要
「ドラぷらイノベーションラボ」は、新技術やサービスの検証を通じて、高速道路サービスの革新や地域活性化、社会課題の解決を目指すプログラムです。今年度は4回目を迎え、7つのテーマで新たなビジネスモデルの実現が期待され、最終的に4社が選抜されました。これらの採択企業は、高速道路や周辺地域を活用した実証実験を実施し、地域社会に新しい価値を生むべく努力しています。
アーバンエックスのビジョン
アーバンエックス代表の前田紘弥氏は、今回の採択に対して喜びを表明し、企業のビジョンである「しなやかな都市インフラ管理を支えるデジタル基盤の構築」を強調しました。自動運転車の普及によりインフラ管理の必要性が変化する中、アーバンエックスはNEXCO東日本との連携を通じ、時代に即したインフラ管理の確立を目指します。
アーバンエックスのサービス
同社は、道路点検AI「RoadManager」、市民参加型の情報投稿サービス「My City Report for citizens」や、盛土管理のデジタル化システムなど、多岐にわたるプロダクトを提供しています。特に、自動車保険会社と共同で開発した「ドラレコ・ロードマネージャー」は、信頼性の高いデータ収集が可能で、全国40を超える自治体で導入されています。
これらの実績を基に、アーバンエックスは今後も民間事業者向けのサービス展開や、新たな都市インフラソリューションの提供を目指していく方針です。新たな技術革新が進む中で、都市インフラの管理手法を変革し、地域社会に貢献していくことが期待されます。