人材業界大手の求人出稿状況を徹底分析！急成長企業の戦略とは

人材業界大手の求人出稿状況分析

人材業界の急成長を支える企業の採用戦略について、株式会社フロッグが発表した2025年8月度のレポートをもとに解説します。特に注目すべきは、リクルート、マイナビ、ディップ、ビズリーチ、タイミーの各社がどのように求人を増加させているかという点です。

1. リクルートの新たな挑戦

日本の人材業界最大手である株式会社リクルートは、2025年4月に新設された子会社インディードリクルートパートナーズ（IRP）を通じて求人出稿の増加を実現しました。設立からわずか1ヵ月で、求人出稿数はピーク時で約1.7倍に急増しました。これは、リクルートエージェント等のサービスがIRPに移管された影響にも寄与しています。求人の多くはキャリアアドバイザー職やリクルーティングアドバイザー職という営業系職種で構成されていますが、最近のデータでは事務系職種の求人数も増加しています。

2. マイナビの派遣事業の強化

次に、株式会社マイナビの動向です。同社の求人出稿数は横ばいであるものの、グループ会社であるマイナビワークスが無期雇用派遣の正社員求人を増やし、派遣市場での存在感を高めています。特に無期雇用派遣の需要が高まっており、求職者の約70％が「興味がある」と答えています。これは、無期雇用を求めるニーズが高まっていることを示しています。

3. ディップの急成長

ディップも注目すべき企業です。同社の求人出稿数は約2.5倍に増加し、中でもエンジニア職の採用は重点的に行われています。また、地域・企業別の営業体制を見直し、業種別のソリューション営業へとシフトしたことで営業職の求人も増えています。こうした戦略的な体制変更が、求人出稿を大きく押し上げています。

4. ビズリーチのマーケティング職の比率上昇

ダイレクトリクルーティングのリーダーとして躍進しているビズリーチも、約1.6倍の求人数を記録しました。特にマーケティング職の求人比率が大幅に伸びており、これは新しい社内版ビズリーチのマーケティング投資によるものです。また、子会社アシュアードのサイバーセキュリティ関連の求人も増加しており、企業の方向性が見て取れます。

5. タイミーの成長戦略

最後に、株式会社タイミーも求人を約1.3倍に増やし、企業の規模拡大を図っています。特に営業系、システム開発系、バックオフィス系、マーケティング系が主要職種として位置付けられています。このように、求人出稿は各社の戦略的施策に応じて柔軟に変化しています。

総括

このような状況を受けて、各企業が自社の成長を促進するために求人出稿を強化していることが明らかになりました。営業職やシステム開発、マーケティング職が中心となる一方で、企業の戦略に応じて求人内容も見直されています。求人ビッグデータを駆使することで、リアルタイムに市場の需要を把握し、今後の戦略立案や営業活動に活用されることが期待されます。

企業がどのような人材を求めているかを把握することは、求職者にとっても重要な情報です。最新の動向を注視し、理想の職場を見つける手助けとなるはずです。