AIを活用した新しい検索システムが九州で表彰されました
AI活用型オブジェクト検索システムが発明奨励賞を受賞
先日、公益社団法人発明協会から令和7年度九州地方発明表彰の発明奨励賞がi-PRO株式会社に贈られました。彼らが開発したAI活用型オブジェクト検索システムが認められたのです。このシステムは、監視カメラ映像をAIの力で検索し、部分的な情報から特定の人物や車両の映像を素早く探し出すことができる画期的な技術です。
システムの概要
i-PROのAI活用型オブジェクト検索システムは、複数のサーバと端末、それらをつなぐAI統合サーバによって構成されています。このシステムの最大の特長は、部分的な特徴をもとに映像検索ができる点です。これにより、捜査機関や警備業務が大幅に効率化され、迅速な対応を可能にしました。
具体的な活用例
このシステムは、主に欧米の警察署や公園、学校などの大規模施設で導入されています。警察においては、事件や事故の発生時に周辺の監視カメラ映像から特定の人物の特徴をもとに速やかに映像を検索し、捜査の手がかりを得る手段として活用されています。また、公園や学校では注意すべき人物や状況を事前に登録することで、リアルタイムにアラートを発信するシステムも整っています。これにより、少人数での警備でも安心して対応できます。
さらに、この技術は防犯だけでなく、来客数のカウントなどマーケティング用途でも有効に活用されているのです。このように、i-PROの技術は多岐にわたるニーズに応えています。
開発の背景と必要性
近年、セキュリティカメラは事件や事故の捜査において重要な役割を担っていますが、従来の手法では特定の人物を見つけ出すのに大量の人手と時間を要すことが課題でした。特に警察などの捜査機関では、早急に人物や車両を特定する必要があり、簡単に操作できる映像検索システムの導入が強く求められていました。
このニーズに応える形で開発されたのが、AI活用型オブジェクト検索システムです。専門的な知識がなくても直感的に操作でき、条件を組み合わせて高度な検索が可能です。これによって、映像から特定の人物や車両の動きを迅速に追跡できるようになります。
日本市場への影響
現在、日本ではi-PRO Active Guardが未導入ですが、映像監視の機能拡張ソフトウェアとして活用されています。将来的には日本国内でもこのシステムが普及し、安全・安心な社会の実現に寄与することが期待されます。
i-PROの取り組み
i-PRO株式会社は、パナソニックから独立したセキュリティと医療用エッジコンピューティングカメラのリーディングカンパニーです。60年以上にわたる技術革新と高品質な製品により、顧客のニーズに柔軟に応える体制を整えています。また、2023年からは国連グローバル・コンパクトの参加企業として、倫理的かつ持続可能な技術開発を進めています。
AIを駆使した新しい検索技術は、今後ますますの社会のニーズに応え、安心・安全を実現する力になることでしょう。i-PROの技術がもたらす未来に、私たちも期待を寄せています。