サステナブルスイーツ「モカブル」の誕生
最近、コーヒーの新しい楽しみ方として注目を集めているのが、サステナブルスイーツ「モカブル」です。この商品は、東京都渋谷区に拠点を置く株式会社モカブルが開発したもので、コーヒーを”食べる”という斬新なコンセプトが話題を呼んでいます。
01Boosterの支援による事業化
モカブル社の設立には、事業創造カンパニーである株式会社ゼロワンブースター(01Booster)の手厚いサポートがありました。01Boosterは、サントリーホールディングスの社内ベンチャー制度「FRONTIER DOJO」から事業の構想段階に関わり、法人設立や資金調達に至るまで、全プロセスを一貫して支援しました。
本制度は、2021年にスタートし、現在5期目を迎えています。サントリーの社員を対象としているこの制度は、モカブルのように実際に事業を立ち上げる場を提供し、多くの起業家を育成してきました。モカブルの事業計画が採択されたのも、01Boosterの支援の賜物です。
IBRによる育成プログラム
採択後、モカブル社は01Boosterが提供する「IBR(Intrapreneur Beyond Residence)」プログラムに参加しました。このプログラムは、出向型で企業の社内起業家を育成するものであり、スピーディな事業立ち上げを実現するためのサポートが提供されます。ここで、ブランド設定や事業計画の策定が行われ、自社商品の訴求ポイントや販売戦略の検討がなされました。特に、各種大手百貨店での販路拡大を実現するため、提携先と共にコラボ企画を進行させました。
北米市場への展開
2025年2月には、北米市場での正式なローンチもサポートする予定です。この展開に向けて、モカブル社はさらなる商品開発を進めると共に、必要な人材やリソースを確保するための組織づくりも進行中です。これにより、事業のスケールアップが期待されています。
社外でのカーブアウト
事業規模を拡大するための出口戦略も進められ、2025年4月にはモカブル社の完全なカーブアウトが実現しました。資金調達先としては、株式会社ジェネシア・ベンチャーズなどから合計1.5億円の資金を得て、モカブル社としての活動を開始しました。
新たなコーヒー体験「モカブル」とは
「モカブル」は、コーヒー豆を丸ごと微粉砕したため、飲むコーヒーでは味わえないアロマや個性を余すこと無く楽しむことができる新しいスイーツです。これには、サステナブルな植物由来の油脂が使用され、環境にも配慮された商品となっています。また、アジア最大のスペシャルティコーヒーイベント「SCAJ2025」への出展も予定されており、これからの活躍が期待されています。
01Boosterとサントリーのサポートの声
01Boosterの川岸亮造氏は、「このプロセスにおいて、糸山氏が新たな挑戦をする姿を見て嬉しく思っている。彼の情熱が、これからの多くの企業の新規事業のモデルケースになることを願っている」と述べています。
また、サントリーの未来事業開発部課長松尾英明氏も、モカブルが顧客から高く評価されるサステナブルな観点を持っていることに強い期待感を寄せています。モカブル社代表取締役の糸山彰徳氏は、この事業を通じて、世界中の人々にコーヒーの楽しさを伝えることを目指しています。
今後の「モカブル」の動きから目が離せません。コーヒーを新たな形で楽しむこのブランドが、どのように世界を変えていくのか、ぜひ注目してみてください。