日立製作所が世界最大規模のセキュアIT環境をCiscoと共に構築
日立製作所が、シスコシステムズと協力し、セキュアなIT環境の構築に大きく前進しました。シスコが提供する「Cisco Secure Access」は、クラウド型のセキュリティサービスエッジ(SSE)の一環として、日立グループにおける約28万ユーザーの需要に応えるべく進化を遂げています。2025年5月から本格展開されるこのサービスは、従来のオンプレミス環境とクラウドサービスのシームレスな利用を可能にし、エンドユーザーの生産性向上に寄与することを目指しています。
セキュアなアクセスの重要性
近年、サイバー脅威はますます高度化しており、企業において安全なIT環境を構築する必要性が高まっています。日立製作所は、このような状況を踏まえ、SSE領域へ積極的に取り組んできました。しかし、地域ごとのビジネスニーズに応じた個別対応によるセキュリティポリシーの非統一感が問題となっていました。そこで、シスコは日立グループにおけるこの課題に焦点を当て、Secure Accessの導入を支援しました。
特徴とメリット
Secure Accessでは、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)の活用はもちろん、ZTNA非対応のアプリケーション向けにVPN接続を用意することで、統一されたエンドユーザー体験を実現しています。また、管理コンソールからの一元管理により、セキュリティポリシーの適用が容易になり、通信状況も可視化されるため、IT管理者にとっても効果的なセキュリティ対策となります。
エンドユーザー体験の向上
このプロジェクトの最大の目的の一つは、エンドユーザーの利便性を向上させることです。どこからでも安全にクラウドサービスを利用できる環境を整えることで、一人ひとりの生産性が向上することが期待されます。
企業としての未来
日立製作所は、670社以上の企業の中から「DXプラチナ企業」に選定されるなど、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に力を入れています。Secure Accessの導入によって、さらにスムーズにDXを進めることが期待されています。IT部門は、これにより制度的なセキュリティを確保しつつ、業務の効率化を図ることができます。
今後の展開
シスコおよび日立情報通信エンジニアリングは、この世界最大規模のSecure Accessの導入を通じて、さらなるビジネスの発展に寄与していく方針です。両社の協力によって、国内外の顧客へ最新のセキュリティ環境を提供し、企業の成長を支える活動を続けていきます。
コメント
株式会社日立製作所の小野俊彦氏は、「日立グループでは、社会イノベーション事業でより多くの皆様に貢献するために、柔軟かつ安全なIT環境の整備は不可欠です。Cisco Secure Accessを採用することで、ゼロトラストを基盤としたセキュリティモデルを確立し、グローバルでの適用が可能になると考えています」と述べています。
まとめ
日立製作所とシスコシステムズの連携による「Cisco Secure Access」の導入は、企業のセキュリティ環境を強化するだけでなく、エンドユーザーの体験を向上させ、生産性を促進するための新たな一歩となるでしょう。今後のさらなる進展に期待が高まります。